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コタツで読書

 金曜の夜は、劇場客席案内係のボランティアで、「トッツィー」の2回目を見ました。前回は2階席でしたが、今回はオーケストラの真横のドア。役者さん達の表情もよく見えました。アンサンブルのダンサーさんたち、失礼だけど近くでお顔を見ると、意外と若くはないみたい??でも、あれだけキレキレに動けるの凄い!一層、尊敬の念が… でも、内容が大人向けすぎて、小中学生っぽい子供さんも観客にいたのが他人事ながらちょっと心配。息子たちが中学生時代に、「ほぉほぉ、懐かしのトッツィーかぁ」って、前知識なしに連れて行ったら、慌ててたと思うの。映倫があるように、舞台にも「大人向け」とかの指針があっていいと思う。

 前の夜が遅かったので、朝寝した土曜日は、犬の散歩を兼ねて図書館へ頼んでいた本を取りに行きます。犬連れなので、ドライブスルーの窓口に歩いて行って渡して貰うの(^▽^;) 今週の借りてきた本はこちら。

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 中身を調べず、表紙も見ずに、検索かけて「日本語」ってだけで借りるので、スリフトのお店と同じような「何が出てくるか判らない」、闇鍋みたいなお楽しみがあります。

 「首里の馬」は、高山 羽根子さんの芥川賞受賞作。私は小川洋子さんの作品が好きなのですが、どこまでが現実なのか判らない曖昧な世界観、静けさ、硬質な文章等、とても「小川洋子さんっぽさ」を感じました。読み終わっての感想は、「うーん、純文学」。高山さんは、SF作家としてデビューした方なのだそうで、それを知ると、なるほどと妙に納得した気分になって、寝る前にベッドの中で、果たして小川洋子さんはSFなのだろうかと延々考えてしまった。夕方にコーヒーを飲んだのがまずかったか...

 「神様の休日」には、やられた!だって、たまたまなのに読んだのが3月11日。あの大地震で家族を失った男性の再生の物語ですが、もう涙、涙。しかも、実話だなんて。普段なら手に取らないタイプの題名で、内容も知っていたら読んでなかった。だって、絶対に泣くもん。あと引くもん。もう12年にもなるのですね。ニュースを見ても非現実的すぎて、何の感情もわかなかったのは、9-11の時もそうでした。その時は「ふーん」で、少し経ってから急にどーん!と、来る感じ。

 電車に乗っていると、窓の外を駆け抜けていく知らない町の家の一軒一軒、マンションの窓の一つ一つ、みーんな誰かが生きてて、それぞれの問題や幸せや悲しみや怒りや喜びがあるって不思議で。多くの生き物の命や無生物が、ある日突然押し流されて消失してしまったという事実は、未だ私には、現実として捉えられないように思います。むしろ、事実から無意識のうちに逃げているのかも。だから、こういう、知らない町の中の1軒の事実を知ると、その重さに負けてしまう。

 気分変えなきゃ!と、「花ひいらぎの街角」を読み始めたけど、美味しそうな描写が多くて、夜に読むもんじゃなかったわ(^^;) なんか違和感があるので調べたら、シリーズ物の6冊目でした。一見さんお断りな本ではなかったけど、やっぱり、シリースの前の本で主要登場人物はおなじみという前提があって100%楽しめるのかな、という気はしました。ほっこり系かと思ったら、結構チクチク来た。

 図書館本、先週借りた中にもあったけど、何冊も出ているシリーズの真ん中編一冊だけって、なぜ?って思いますね。先週借りた「恋歌」はカバー表紙が上下逆についていたので、多分日本語の分からない人が取扱ってるのでしょうが、選書は誰がしてるんだろう?コロンバス周辺の日本人学校があるワージントン市の図書館の日本語蔵書は、わたしが寄付した本が図書館本になってたことがある(ちょっと嬉しかった)ので、寄付された中から状態のいいものは書架行きかもだけど、栞の位置やページのめくれ方から、開いたのは私が最初かも?と思う本も意外と多いのです。何が基準なのか興味あるなぁ…

 英語本2冊は、シンシナティに関する本。「失われたシンシナティ」は、長年住んでいて、今は無くなったお店やまちの昔を知る人にはとても面白いだろうと思いました。写真も多いので、全く知らない私がパラパラしても興味深かったけど。もう一冊は、名前からしてガイドブックかと思ったら、コミュニティーに関するエッセー集。元々の住民を追出して地価を上げ今の繁栄があるって論調が主なので、最近来てダウンタウンに住んでる、「外から来たプロフェッショナル」な私は、どうもすんません、ですよ。


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ボックビールとヤギとシュトラウス

 金曜日の夕方は、ヤギとお坊さんが主役のパレードが予定されていたのに、雨と強風のせいで中止になってしまいました。ボックビールというドイツのダークラガーを祝うフェスティバルの初日が昨日で、そのパレードです。面白そうで楽しみにしてたので残念。ボックビールというのも、初めて知ったのですが:

 「ボック」とは、ドイツ北部の都市、アインベックを発祥とするアルコール度数が高いビールスタイルです。ドイツを中心にヨーロッパ各地に広がり、現在では世界中で「ボック」と名のつくさまざまなビールが造られています。
 ボックの名前の由来には諸説あります。よく知られているのが、その発祥の地である「アインベック」が訛って「アインボック」となり、それがいつしか縮まってボックとなったという説です。
 また、「ボック」という言葉には「雄ヤギ」の意味があり、ボックを飲むと若い雄ヤギにように元気になると言われたことからつけられたという説もあるようです。今でもボックのラベルには雄ヤギをあしらったものが多いのはそのためです。
「たのしいお酒」より)だって。

 軽いライトビールが好みですが、わざわざフェスティバルがあるくらいだし、やっぱりボックビールとやらを飲んでみたい!と、路面電車に乗ってOTRへ行きました。私の住むダウンタウンと、途中、音楽堂前を経て、フィンドレー・マーケットを中心にレストランやお店が並ぶOTRエリアを繋ぐ路面電車、本当にありがたい!

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楽しそうでしょ~?

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たしかに重いけど苦味はなく、ビールらしいビールって感じ?

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お坊さんコスプレの人もいたよ

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ちゃんとリアル・ヤギもいました

 アルコール度の高いビールでホニャラカ、フードトラックのBBQで満腹、しかも出かける前にアレルギーの薬を服用、この危うい状態でコンサートへ!演目は、シューベルトの交響曲第八番「未完成」、今回初公演の若い作曲家、サミュエル・アダムズによる「バリエーションズ」、そしてシュトラウスの「死と変容」です。2003年以来、シンシナティ・シンフォニーのアート・ディレクターだったLouis Langréeさんが振る最後のコンサートだそうですが、私は彼の指揮は初めて聴きます。

 「未完成」は、良く言えばクセが無くて聴き易い、悪く言えば個性のない演奏だなと思ったのですが、「死と変容」はドラマティックで、カラヤン路線?って感じだった。クラシックのことはよく知らないし、聞いて楽しむだけなので専門的なことは全く判らない私の感想です。「死と変容」は最近は、「死と浄化」という訳題になることもあるそうですが、派手で劇的な私好みの曲。フォークよりはオルタナ、ソフトロックよりはメタルを聴きたい私だけに。この曲は、シュトラウス自身が1904年に、この音楽堂で指揮した
のだそうです。

 そして、前回、1988年にこの音楽堂でこの曲を指揮したのが、今日、2020年に完成した曲のプレミアを作曲したサミュエル・アダムズさんのお父さん、ジョン・アダムズさんという繋がりでした。サミュエル・アダムズなんてお名前だから、フェスティバルに合わせてビール繋がりかと思ったよ~(コラ!) 

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サミュエル・アダムズさん

 飲んだ~、食べた~、楽しかった~、な日曜日でしたが、帰宅した途端、ちょっとコタツで横になったら、そのまま爆睡。堪忍袋の緒が切れたというか膀胱ハチ切れ直前な犬の「ヒーン、ヒーン」攻撃に起こされたら、もう夜中だった~!!


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わたくしのナイトライフ??

 確定申告してきました。期待してたほど返ってこなかったけど、払わねばならないよりかはマシと自分を慰め、とにかく申告を終えて一安心。払戻金は直接、銀行口座に入金されるので、後は楽しみに待つだけです。その後は買物を済ませ、ドッグパークに行って、昨夜も今夜もお留守番の犬のご機嫌取りが終わったら、ここからが本日のメインイベント。あまり夜に出かけない私ですが、二夜連続のお出かけですわ~、ホホホホホ!とはいえ、行き先は向かいの劇場。

 今週水曜日からシンシナティで開催されていた合唱団指導者の全米大会は今日が最終日。今夜は大会参加者が期間中に一緒に練習した参加型コーラスの発表会、そして、プロのコーラスグループによるコンサート。これらのコンサートはボランティアの人気がないので、シーズン中最低2回は必ず参加義務のある「人気無しシリーズ」の一環。私は先日、座席案内係ボランティア見習いを終えたばかりで、本来なら独り立ちの前にもう1回、見習いをしなければならないのですが、余りに人手が足りず緊急手配で参加です。座席指定がないので、お仕事は基本的にドアの開け締めだけ。

 まず夕方の部は、大会参加者による体験型コンサートの発表会。全米から選ばれたノンプロや学校の合唱団の参加者もいるので、老若男女、中学生もいれば年配の方も一緒に、ジャズやハワイアン、ゴスペル、ラテンの曲を。即席グループだけにぎこちなかったけど、観客も参加してアロハダンスを踊ったり楽しかった。私も一緒に踊りたかったけど、一応は案内係で制服も着てますので、真面目な顔でドアの横に佇んでましたことよ。

 そして2つ目、大会の最後を飾るコンサートは、毎年、ベスト・コーラス・アンサンブルでグラミー賞にノミネートされ、何度も受賞しているプロのグループ、The Crossingの登場。今年のグラミーを受賞してから初のコンサートであり、新曲のワールド・プレミアです。なんかすごいけど、前夜の同じ演目は物凄く評判悪い!始まって10分程度でごっそりと席を立つ人が出て、終わった後も非難轟々だったとか。昨夜に同じコンサートを担当したボランティアさんは、私がこのコンサートも担当すると聞いて、「Oh! I'm sorry.!」だって。どれだけ~?

 最終日の土曜日で全米から集まった参加者達も街に繰り出し、前日の評判が散々だったので、お客さんは少ないかと思ったら、意外と席が詰まりましたよ。むしろ、あまりの評判の悪さに興味を持たれたのかしら?そして、一時間半に渡るコーラスは、確かに好き嫌いが分かれそう。流石はグラミー常連だけに、声とハーモニーは素晴らしいのですが、とにかく曲が単調で一本調子。全く盛り上がらない。

 そして歌詞がとことん暗い。しかも、わざわざ舞台の上に歌詞のテロップが出るの。普通は、英語以外の演目時に英訳が出るものだけど、英語の歌に英語の字幕。そこまで歌詞が重要なのね。歌詞は、絶滅した鳥たちについてや失われた自然を、ひたすら悔やむ内容。最後の一羽はもはや存在しない番いを待ちわびて、今ではスミソニアンで剥製になってる、ってな具合。どよ~ん...orz

 ここで歌われたのは、最後のリョコウバト、マーシャのことです。シンシナティ動物園で生まれたマーシャは、1914年に死ぬまでずっとシンシナティ動物園にいたので、この曲のプレミアがここだったのかも。かつては空を黒く覆うほどに膨大な数のいたリョコウバトは、食用に狩り尽くされて絶滅してしまったのでした。歌詞によると、リョコウバトは仲間が撃たれても、その側に居続ける習性があり、そのせいで一度に大量に殺戮されてしまったのだそう。とても辛い...orz

 しかし、今夜の観客はスタンディング・オベーション!昨夜もボランティアした兄ちゃんに、「本当に同じ演目だった?」って聞いちゃった(同じだったそうです)。お客を選ぶタイプなのか?


美しいのですが、ずーっとこの調子で90分・・・

 毎年、シンシナティで行われるのか、様々な都市で持ち回りなのかは知りませんが、近所のレストランは繁盛していたし、向かいのカクテルバーは夜遅くまで混み合っていましたから、街にもたらす経済効果も大きそうです。ええこっちゃ(*^_^*)

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ナイト・ミュージアム@シンシナティ

 私の愛するシンシナティ美術館、通常は5時には閉まってしまいますが、月に一回、最終金曜日には夜遅くまで開館しています。多くの美術館や博物館でも普段より遅くまで開いている夜間営業をしており、其の時は入館料が割引になったりしますが、シンシナティ美術館はいつも無料。でも、夜にはアルコールを含む飲物のバーが何箇所か設置され、DJが入り、メンバー外の入場料10ドルの特別展が無料公開。なんだか楽しそうで、私も行ってみました。

 特別展のジョージア・オキーフの写真展に人が集まっているのか、常設展示は静かで私一人という部屋も。私は既に一度、オキーフ展は見たので、今回はゆっくりと好きな絵の前に陣取り、近寄ってみたり離れてみたり、絵のガラスに照明の反射が入らない角度を探して縦横斜めで携帯のカメラを構えてみたり、他に人沢山いたら出来ない贅沢な時間。バーでは、ジョージア・オキーフにインスパイアされたカクテルもありました。ジンベースでレモンジュースにラベンダーシロップ、蘭の花を一輪添えた見た目にも美しいカクテル。さっぱりした味わいで美味しかったです。写真取るのは忘れました(←またか!)

 短いビデオを取ってくれるブースや、今夜のテーマであるオキーフの写真が白黒なので、白黒のポートレイト写真を撮ってくれるサービスもあって、カップルや友達同士で誘い合わせてくると楽しそう。お一人様な私も賑やかな雰囲気を楽しみ、無料で配ってたクレジットカード会社の販促グッズを貰って嬉しい。来月も来よっv

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今週末、発癌性有害物質がシンシナティにも届く

 昨日は気温が20度まで上がり、空も晴れていて素敵な一日でした。ランチに外に出たら、そのままフラフラ~っと、出歩いてしまいたかったわ(コラコラ) それがや!

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三寒四温がエクストリーム過ぎる

 一日経ったら朝から大きな雷で、犬がベッドの下から出てこない。雨は降っているけど暖かいので、コットンセーターにシフォンのスカートで出掛けたけど、予報じゃまたヒートテック上下にウールのパンツと分厚いセーター(涙)が必要そう。今週末も気温は低いままだけど晴天の予報です。当然、犬を連れて川沿いをお散歩でもしたくなりますが、気になるニュースもあります。

 トルコ・シリアでの大地震のニュースが重なって大きく報道されませんでしたが、2月3日にオハイオ州北東部、ペンシルバニア州の州境に近いイースト・パレスティーンという小さな町で、ダイオキシン等の有害化学物質を運搬中の貨物列車が脱線し、140両編成のうち、50両以上が脱線しました。

 この事故では、直接的な死傷者は出ていませんが、脱線直後には、知事が近隣住民に避難を命ずるとともに州兵派遣を要請する事態になりました。近辺で多くの鳥や魚が死に、環境への影響が心配される中、事故から二週間後の今は、近隣住民には自宅に戻る許可が出ましたが、空気中や土壌、地下水や川に流れ込んだ有害物質が懸念されています。

 汚染された空気や水への対策は州内だけではなく隣接州でも行われています。デワイン・オハイオ州知事は、鉄道会社に損害賠償させると息巻いていますが、それをわざわざアピールしなきゃならないのは、結局、連邦や地方が負担させられることが多いからかもと疑っちゃいます。鉄道会社は、コミュニティー再建のための100万ドルの資金を確保したと伝えられますが、土壌に染込んだ有害物質を完全に除去するなんて無理。有害物質が残留している可能性のある土地を、どう「再建」するつもりなのでしょうか?加えて、大きな爆発を防ぐために意図的に塩化ビニルを搭載したタンカーを破壊しましたが、処理に携わった人々へは本当に何の健康への影響はないのでしょうか?

 オハイオ州の西端側、私の住むシンシナティでも、今週末には汚染水が流れつく可能性ありとして、オハイオ川からの給水を一時的に止めて貯水に切り替えるそうです。色んな事が一時的には騒いでも、暫くしたら忘れるのがアメリカの毎度のパターンだけど、こんな事件は長期的な影響が無い筈はないですよね。
 
 アメリカって、日本と比べると鉄道網が発達してるわけでもないのに脱線事故が多い。昨日、16日にもまたミシガンで脱線事故がありました。原因よりも、被害の大きさばかりが取り沙汰されるけど、直後に報道される(予測される?)原因は人的ミスの一辺倒って感じです。日本だと、人的ミスをなくすために徹底的に自動化したり、多重確認システムを導入するけど、アメリカはどうなのでしょう?

 こういった脱線事故による汚染や無差別銃撃等、アメリカの日常茶飯事になってしまって、本当に真剣に取組まれてないと思います。大国アメリカには、多くの問題がありますが、こういった事にも闇や綻びを感じてしまいます。そもそも、こういった事故の予防対策として、オバマ政権が014年に制定した原油や化学物質を運ぶ列車の電子制御式空気ブレーキ搭載義務を、2018年にトランプが規制撤廃してるんです。ほんま、害にしかならんやっちゃ(怒)



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sirowaniko

Author:sirowaniko
アメリカ生活も30年超え、NY、MA、DC、TX,CO、CAを経て、今はオハイオに犬猫と住んでいる普通のおばさん。蚊と蚤とトランプ一味以外の生き物が好き。

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