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今年もこの日がやってまいりました

 私は一年で最も嫌いな日、Daykight Savingの始まった翌日の月曜日!夜中の2時が、いきなり3時になってまう離れ業が毎年起こるのです。私が初めて米国に来た頃は夏時間(サマータイム)と言われていたけれど、どんどん伸びて、今じゃ「夏」と言えなくなった所為か、いつの間にかこの言い方は廃れました、この30年ほどで、色々と言葉も変わってきました。他にも、秋になって涼しくなった頃に急に夏日が戻るのを「インディアン・サマー」と呼んでいたのも、あまり使われなくなりました。「インディアン」は、要注意ワードだから?

 ともあれ、私が米国に来た30年以上前には既に廃止が叫ばれていたのに、毎年揉めながらも、今年も夏時間(←面倒なので、この言い方でいく)が実施されます。全米で最も心臓発作と交通事故が多く、救急車の出動が多いのが、夏時間直後の月曜日だと統計で証明されており、百害有って一利無し!なんですけど。私は朝が弱いので一時間の早起きが憎い。だから、この日には毎年必ずボヤきます。年度行事です。でも、かつては年に二回、家中の時計を進めたり戻したりも面倒だったのが、今はデジタル時計が増えて、自分で勝手に時間を直してくれる。けどアタシの車は古いんで手動で変える。あー、メンドくさー!

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ほんと、これ


 しかも夜はアカデミー賞発表会で、早く寝なきゃ!と、思いつつ、ついつい結果が気になってしまい… 時計は進めたり戻したりできるけど、体内時計はそうはいかない。東京オリンピック前に、日本でも夏時間採用なんて提案がありましたが、採用されなくて本当に良かったと思います。

 アカデミー賞は、「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」が圧巻の勝利でしたね。絶賛されているけど私には良さが分からず、ミシェル・ヨーさんが好きなので、それだけでなんとか終わりまで見ました。こういうワチャワチャした映画は私の好みなはずなのに、何故かハマれなかったな。

 昨今の多様性重視にも、巧くはまったか(?)、私の昨年度のベスト映画の一つ、「RRR」から「ナートゥ、ナートゥ」が受賞して、ダンスが見られたのは嬉しい。あれを一度見てしまったら、納豆は、ナーット、ナット、ナット♪と、歌いながら混ぜちゃうよね?劇場で見逃したので、これを機に再演してほしいな。「バーフバリ」もそうだったけど、日本で話題になったときには、既にアメリカでの公開が終わっていて、ぐぬぬ... ( ̄^ ̄) あの派手、派手なアクションを大画面で観たい!いっそ参加型で一緒に踊って歌う上演だったら更に楽しい!途中で倒れる人が続出だろうけど。


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映画「イニシェリン島の精霊」にボヤく!

 大変に評判の良い、この映画、コメディー部門でゴールデン・グローブ候補に。予告で見る景色の美しさに動物達の可愛らしさ。音楽も良さそうだし… で、わざわざ観に行ったら、すごく苦手だった...orz
 一体、どこが「コメディー」なの?私には重すぎて、むしろ見て鬱なった。ちゃんと予めストーリーを調べたら良かった... 

 1923年、アイルランドの孤島“イニシェリン島”。本土は内戦に揺れる中、島民全員が顔見知りの島では、皆平和な日々を過ごしていた。ある日、パードリックは交友関係にあったコルムから、突如絶縁を告げられる。理由が分からず、動転するパードリックは……

 第74回ヴェネチア国際映画祭で脚本賞・男優賞に輝いた、『スリー・ビルボード』のマーティン・マクドナー監督によるドラマ。内戦が続くアイルランドの孤島を舞台に、交友関係だった友人から突如絶縁を告げられた男性に待ち受ける運命をシニカルに描く。主演はコリン・ファレル。共演に『ハリー・ポッター』シリーズのブレンダン・グリーソンら。(公式その他から引用)


 以下、盛大にネタバレしながらのボヤキ。この画像以下の白抜きは反転すると表示されます:
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 コルムはゴッホが健全青年に思えるほどメンタルがイっちゃてる。癒やしの存在だったロバのジェニーは悲劇的に死ぬし、頭は弱いけど純真なダニエルは何ら報われることなく死ぬ。そういえば、同じ監督の「スリー・ビルボード」も、見終わってモヤモヤする苦手映画だったわ。あの映画も、役者さんたちの演技は良かったけど、共感できる登場人物はいないし、ひたすら気の滅入るお話だった。

 主人公のパードリック(八の字眉の困り顔を活かしたコリン・ファレル)と、コルムは、対岸のアイルランド本土における内戦を互いに象徴しているらしいですが、自分は「良い人」であり、それこそが自分の価値であると信じるパードリックと、作曲に専念するために愚鈍な彼を避けるという目的のためには自傷(自爆?)も平気なコルム。同国人なのに意見お違いを巡って啀み合う両勢力を茶化したと見れば「コメディー」になるの?ロバの死は、全く関係のない一般人の犠牲?

 自分の指を切っちゃう主人を心配して、羊の毛刈り用ハサミを加えて逃げようとする、わんこは可愛い。安心して下さいわんこは死にません。ハサミがあったり、わんこの犬種から、コルムは元は羊飼いだったのでしょうか。でも、家には能面等、世界中の品々が飾られているので、もしかしたら、若い頃にはヴァイオリン弾きとして世界中で演奏していたのかも?とも思わせます。この島の外の世界を知っている。

 精霊(Banshees)は、 老婆の姿をした人の死を予告する妖精だそうです。この映画にも、叫ばないけど死を予告する陰鬱な老婆が出てきます。彼女が、ポスターになっている場面、犬を挟んで浜辺に立つ二人を崖の上から見ている場面で映画は幕を閉じます。向こう岸の戦争は落ち着いたようだな、ああ、と言葉をかわす二人。でも、「良い人」であることが自分の価値だったパードリックも、ヴァイオリン弾きであるコルムも既にいない。原題は「Banshees」と複数。これを私なりに解釈すると...
以下、ネタバレじゃないんで白抜きは止めてもいいかな

 タイトルにある「バンシー達」は誰を指すのか。私が映画を見ていて思ったのは、この雰囲気は小川洋子さんの小説の舞台のようだということです。小川さんは、「私の小説の登場人物はみな死んでいる」と仰ったことがあります。この島の人間は皆、死んでいる。指を切ったのに手当もせずに平気なコルムも、死人だから感染もしなきゃ出血死もしない。島に愛想を尽かして出ていったパードリックの妹のシボーン、警官である父親に虐待され、シボーンに告白したけど断られ、島で唯一の意地悪じゃない人だと思っていたパードリックに失望したドミニクの自死はむしろ、この閉塞した死の世界...何も起きず、ニュース(娯楽)は他人の死だけ、プライバシーは皆無の閉じた世界から自ら出ていった、と、いうのは希望的解釈し過ぎでしょうか?
 
 アイルランド訛の英語が聞き取れなかった部分もあって、理解できてないのかもしれないけど、私には暗鬱とした映画だったという思いだけが残っています。今年のアカデミー賞ノミネート作2強のもう一作、「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」も、うん、確かに衣装は奇抜だったね、だったし。ワタシ的、本年度最高の映画は、デル・トロの「ピノキオ」と「RRR」です!(←分かりやす~い)



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Author:sirowaniko
アメリカ生活も30年超え、NY、MA、DC、TX,CO、CAを経て、今はオハイオに犬猫と住んでいる普通のおばさん。蚊と蚤とトランプ一味以外の生き物が好き。

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