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平成が往く




 私が米国に来た年の冬に、昭和が終わり、平成が始まりました。もう30年にもなるんだなぁ… 平成を丸々、日本国外で過ごしてしまいました。この30年がどんな時代だったのか、そう簡単にはわからない。上のビデオの言葉通りですが、令和は、更に良い時代になりますように。

ところで、日本と昼夜逆転、半日遅れのアメリカ中西部での、ランチ後の日本人の会話。
「あ!日本、日が変わってますよ!令和ですよ!」
「ホントだ」
「令和ですね」
「…」
「…」
「…」

「なんか、あんまり何かが変わったって気がしないなぁ…」
「そうですねぇ…」
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役所広司さんという役者

 今日も『いだてん』を楽しく観ました。今日は、円喬師匠の死を知った朝太(後の亭志ん生)が、たった一人の観客(しかし寝てる)に、牢の中で聞かせる落語『文七元結落語が、亡き師匠の思い出、そして、その噺と重なるとこで、ウルウル。こんな、場面を重ねるシーンが、この番組は本当に上手い。

 大河っぽくないと言われていますが、大河だから、こうして日本国外にいても観られるわけで有り難いです。お話もテンポよくて面白いけど、登場人物が皆、揃って個性派だけど、嫌な奴がいなくて爽やか。そして、男たちばかりが取り上げられる時代の中で、堂々たる女傑達の存在が気持ち良い。女西郷と言われた三島母、安仁子さん、二階堂女史にスヤさん、そして幾江さんと、背景もタイプも異なる、実に逞しい女性たち。しっかし、大竹しのぶさんは、やっぱ上手いわぁ…

 一方、男性陣は彼女たちに煽られっぱないという気もしますが、お気に入りは、役所広司さんの好演もあって、偉人なのに全然、完璧じゃない。器は大きいけど、結構な見栄っ張りの嘉納治五郎氏。

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 実は昨夜、「三度目の殺人」を観たばかり。地元の図書館にあったので借りたのですが、この図書館を使う日本人は極わずか、住んでる日本人、私を含めて3人。なのに、存外とマイナーな日本のアニメ作品や、映画が揃ってる。前知識ゼロでしたが、広瀬すずさんの眼力(大好き。「なつぞら」見たいなぁ…)、斎藤由貴さんのねっとりとした嫌らしさ、そして役所広司さんの掴みどころのない殺人犯(?)に引っ掻き回されて、先の読めない心理サスペンス。見応えありました。

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 後から、映画について検索すると、真相が語られないままに終わるのでモヤモヤするという感想が多いようでしたが、私は、自分で勝手に「こういう事だったんだな」と思ってる結末に納得してます。作中で批判されている、裁きを前提とした司法システムには、暗澹な気持ちが残りますが、、ボーナスとして入ってた、2017年カンヌの短編最優秀賞を受賞した中国のフィルム、「静かな夜」が、とんでもなくモヤモヤ作品で、吹っ飛んでしまった。なんで一緒に入れるかな…orz

 私的に役所広司さんのイメージは長らく、「Shall We ダンス?」のおじさんでしたが、「孤狼の血」のギラギラした悪徳刑事役で、凄い!と、見直したというか、発見したといいますか… 



 同じ人なのに、体重や 見た目が激変してるわけでも無いのに、役によって全く違う。役者さんって凄いなぁって思います。一方で、どんな役をしても、同じ人、でも、そこが魅力っていう個性の人もいるし、役所さんみたいな表面の色は変わってないのに中身が変化する不思議なカメレオンみたいな人もいる。今の日本には、若手にも、男前で上手い俳優さん、美人でカリスマもある女優さんも一杯いて、これからの邦画がますます楽しみ!

はしか流行中

 アメリカでは麻しん(はしか)が流行中、全米に警戒感が強まっています。アメリカでは2000年に根絶されていたはずなのですが、世界中で人の行き来のある今日この頃、国外から知らずに潜伏期間中の菌を持ちこんでしまうのは避けられない。昨年末にディズニーランドで集団感染して注目を集めて以来、いろんな州に飛び火して、州にはよっては非常事態宣言を出すほどになりました。非常に感染力が強く、空気感染なので、あっという間に広がってしまったようです。

 日本でも患者が確認されたそうですが、私が子供の頃は、はしかってのは、子供が自然に罹るもんで、幼稚園なんかでわーっと流行ったもんでした。ネットで調べたら、予防接種が定期接種対象になったのが1978年。それまで予防接種は任意だったので、これ以前に生まれた人は、生涯免疫を持ってるか、て全く感染を心配しないでよいか、慌てて予防接種したほうがいいかのどちらかだけど、大抵の人は小さい頃に罹ってるらしい。私もなんか、痒くて酷い目にあった覚えがあるんだけど、あれははしかだったのか、水疱瘡だったのか??(母には「覚えてへんわ」と言われた)

 はしかを予防する唯一の方法は予防接種。小・中学校では、学校で毎年、なんやかんやと全校で定期健診やら予防接種を受けてたけど、これは素晴らしい制度だと思います。アメリカでも、赤ちゃんの時に数回、MMR(measles, mumps, rubella:麻しん、おたふくかぜ、風しんの三種混合)を受けます。自分が学校で予防接種受けてたので、子供たちには、全く何の疑いもなく全ての予防接種を受けさせました。むしろ、自分の子供が深刻な病気に罹る可能性を減らすワクチンや予防接種を、わざわざ拒否するという観念がなかった。

 また、息子たちは、小・中・高で新学期の前に予防接種の証明を提出しなければなりませんでした。カリフォルニア州は数少ない、就学前予防接種が義務化され、親が拒否できない州です。無論、個人の権利の侵害だとか何とかで、大いに反発する人は多いのですが、自分の勝手で病気に罹り、そのせいで、健康上の理由など真っ当な事情で予防措置が取れない人に感染したら?!なんてのは、知ったこっちゃない。如何にも、オノレの権利は何より大事、公衆衛生なんか知ったこっか、な、お国です。

 宗教上の理由や、前世紀に予防接種が自閉症の原因になるってデマが流れたせいで、子供の予防接種を拒否する親も多い。そして18歳以下は、保護者の承認なしには、予防接種を受けられません。ところで、自閉症デマのイギリスの医者は、当時から非難されてたけど、今は何をしてるんでしょうね?

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白昼夢

 いよいよ、未曽有の10連休が目前に近づいてきました。気候よく、花の咲く春の行楽シーズン、出かけたいけど、きっとどこも混んでいるだろうし、10日間も何をすればいいのかと悩んでしまう私ですが、アメリカ、普通に働いてるから!心配する必要、全くないから!

 それでも全く関係ないわけではなく、私は日系の製造会社に勤めているので、日本が休業だと、夜の会議もないし、日本から対応しなければならない書類が来ることもないのでラクなはず。10日間も製造が止まって、経済的な影響は如何なるものであろうか、サービス業等、行楽関連産業が潤い、また、新天皇の経済効果も大きく、止まった製造業の損失分くらいは相殺、または上回る効果が認められる予測なのだろうかと、これまた悩んでしまいますが、自分、全く影響受けないから!

 近くの韓国やハワイだったら、少しは観光客で特需あるかもしれないけど、オハイオなんて、わざわざ誰も来ないよ!日本が連休でも、何も経済効果ないから!!

 うーん…10日もあったら、自分だったらヨーロッパ旅行に行きたいかな。現実問題、お金の心配があるけど、そういうことは抜きに色々と夢想してしまいます。ツアーで数か国を回るとか良いなぁ… でも、ちょっと近場に二泊三日程度の小旅行に2回くらい出かけて、合間は映画見に行ったり、家の掃除とかかなぁ…と、思いつつ、だから、会社、普通に通常営業だから!ぜんぜん休みじゃないから!!
これ私↓
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心臓:脳、時間は最も価値ある資産だって言ってたよね。
   時間は、使い果たしてしまうまで、本当に僕たちが持っている唯一のものだって。だから、生きるために時間を使おうよ!
脳: 掃除のための時間も作らなきゃ
心臓:それって、死刑宣告だよ!

ハッピー・イースター!

 今日は、キリストさんが死んだあと、復活したとされる日、イースターです。イースターは、春分後最初の満月のあとの最初の日曜日と決まっているので、今年は少し遅めでした。昨今は、大都市なら、宗教関係の祝祭日を大っぴらに祝うのは控える傾向にありますが、田舎では、普通に祭日なので、直前の金曜日も、グッド・フライデーで3連休でした。でも、先週は快晴で気温も暑いほどに上がったのに、木曜夜から急降下。週末はグズグズした天気で寒かった。何なのよ…

 イースターのモチーフは、復活の象徴である卵や、子沢山なウサギ。黒猫(うちの子が黒猫)とウサギ(自分が卯年)のグッズに弱い私にとっては、この2つをモチーフにした商品が溢れて危険。

Pier 1という、全国チェーンのお店のディスプレー
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うささんグッズがいっぱい

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結構大きいのです。40cmくらいあるかな?

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「Guess How Much I Love You」的ポーズのウサさんに惹かれる

 ハロウィーンも、何時の間にか日本で定着してしまったので、イースターグッズが、日本の雑貨屋さんや百均を席巻する日も近いのではないかと!?ハロウィーンもイースターも、私が初めて知ったのは「ピーナッツ」のコミックスやアニメから。かぼちゃ大王を待ち続けるライナスが、ハロウィーンの代名詞なら、イースターバニーの代わりに卵を配ってくれるイースター・ビーグルのスヌーピーは、イースター・モチーフのカード等でもお馴染みです。

 カラフルに色付けされたイースターエッグを隠して、子供たちが拾うのは、イースターの楽しい行事で、ホワイトハウスでも、南側の芝生が開放されて、イースター・エッグ・ロールが開かれます。息子たちは小さい頃は、朝から並んで参加して、帰りには、ポスターにカード、絵本と、クリントン夫妻のサインが入った木の卵とか、色んなお土産をもらいました。卵は家を探したら出てくるはず。しかし、トランプのんは、正直いらん…


 ところで、今日も『いだてん』は面白かった。オープニングで、笑顔で回転レシーブする綾瀬はるかさん見て、思わず勢いのまま、「おっぱいバレー」見ちゃったわw

謎に溢れた「散り椿」

いい景色だなぁ!

 日本家屋も、古道具も素敵、映像美を堪能いたしました…と、思ったら、監督の木村大作氏は、黒澤明作品で鍛えた撮影技師とのこと。なるほど!富山に行きたくなりました。お城はとっても彦根城だったけど。なんだか素敵な絵が飾ってあるなぁ、と、思ったら、エンドロールによると国宝だったり。あら、豪華v

 でも、お話は… 悪代官が「越後屋、お前も悪よのぉ…」って話かと思ったら、越後屋…じゃなくて、藩の和紙製造販売を一手に扱って設けてる田中屋の持ってる書状が、お国の一大事を握ってるんだけど、中身は明かされず、田中屋、主人公側について、のうのうと生き延びておる。え?悪人は裏も表もなく家老の石田玄蕃。最初から悪人で、隠す気もなく最後まで悪人で、あっけなく殺害される。いくら悪人でも、家老なんだから、殺しちゃって、お咎めはないんかい?? 

 内容はすべて台詞で説明。すごーくタイミングよく、偶然に集う主要人物たち。大事な場面では、必ず急に大雨が降り出し、幼女をはねそうになる暴れ馬を乗りこなして「こやつ、出来る」を見せる主人公、大事なことだけ言うと、「うっ…!」で息絶える重臣。演出が拙すぎて、笑っちゃいました。ごめんなさい。ひたすらキレイな絵を撮りたかった映画って言われたら、私は信じる。

 で、剣豪なのに、重要人物なのに、超あっさり死んじゃう采女さん。笑っちゃいました。本当にごめんなさい。死病に掛かってるのに、やけに顔色のいい奥さんの生前の願いをかなえるために、藩の不正を訴えたが聞き入れられず追放されて去った故郷に帰ってきた主人公、新兵衛だけど、正直、何をするため帰ってきたんだか?見てる方も判らないけど、本人も解ってなさそう。

 色々なエピソードが詰め込まれて、きっと原作では、それぞれが結末の可能への布石になるんだろうなぁ…とは思われるのですが、なんだか、それぞれがブチブチと引きられた状態で投入されているようで、私のイメージは、
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こういう映画だった。


 自分の代わりに散り椿を見てほしいと言われた新兵衛と、散り椿の下でまた会いたいと書いた采女が、いきなり、その椿の下で決闘を始める展開も、私にはてんで謎。重臣を二人もなくしたばかりの若殿様の妙な軽さも、この先、この藩は大丈夫なんだろうかと心配になる。上手い役者さんを揃えているのに、みんな下手に思えてくるのは、台詞のせいだったのか?これも謎。

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舞台小道具みたいな椿


 二人の男に深く愛される篠さんの魅力も、四天王と呼ばれた男たちの契の強さも全く伝わって来ない。肝心の散り椿、立派すぎって嘘っぽいし、椿なのにきれいに花びらだけ散ってるし、どうも薄っぺらくて、この映画を象徴しているようでした。池松壮亮くん、好きなんだけど、ちょんまげ似合わないなぁ。逆に、黒木華さんは時代劇向きすぎ。

 それでも、途中で「勘弁してくれぇ~」と、投げちゃった「パンク侍・斬られて候」と違って、最後まで見たのは映像美のおかげです。いや、ほんと美しかった。

芸のない「ねじれた家」(ネタバレ注意)

 アガサ・クリスティーが自身の最高傑作の一つと認めた作品の映画化です。グレン・クローズやジリアン・アンダーソンが出ているのも気になるところ。2017年公開ですが、ぜーんぜん知らず、日本では今月から公開ということで、紹介記事で初めて存在を知りました。既に、アメリカのAmazon Primeでは無料で観られました。ま、いつの間にかスルーされたのは仕方ないか、ってな出来で、それを今更、日本公開ってのは、先のアカデミー賞を逃したばかりで脚光を浴びているグレン・クローズ効果かな?と、思ったり。

ねじれた家


 原作本を読んだのは中学生の頃。小学校の図書館で、子供向けホームズとルパンのシリーズにハマり、中学でアガサ・クリスティーにハマるという、当時の典型的なオタク少女の轍を踏んできましたんで。観始めて直ぐに犯人を思い出してしまい、その後は、犯人はこの人って目で見続けたせいか、あまりに予定調和といいますか、先の読めちゃうお話だった。

 Good newsとBad news方式で、まず良い点は、内装は正直、趣味が悪いんだけど、豪勢なお屋敷、というよりお城がみられること。50年台のファッションも素敵。舞台女優時代の夢が捨てられない中年女性を演ずるジリアン・アンダーソンの怪演、そして、グレン・クローズはやっぱり上手いなぁ、貫禄あるなぁ、と。そして、映像がなかなかにスタイリッシュ。

 但し、お屋敷の外観は、「ねじれた家」ではなく、ただの豪勢なお城、これは残念。この作品の映像化で期待されるのって、この「ねじれた家』が一体、どんな形なんだろう、ってとこだと思うのね。少なくとも、私はそう。

 映像も如何にも狙ってる感じで新しさは感じられない。人物のねじれっぷりもあまり感じられず、正直言って個性がない。何より悲しいのは、主人公の探偵、チャーリー役、マックス・アイアンズ。ジェレミー・アイアンズの息子さんで、背が高くてハンサムなのに、チャーミングじゃないんだなぁ。ハードボイルドを狙ったんだろうけど、ただの図々しい気取った兄ちゃんに思えちゃう。

そして、アンファン・テリブルの結末は、この作品が描かれた20世紀半ばには衝撃のラストだったと思いますが、今どきじゃ却って月並みになってしまって。折角だから、ラストを変えて、びっくりさせて欲しかったなぁ、なんて思いました。

鍼やってみました

 五十肩に悩まされております。以前、スキーですっ転んで、その後半年ほど腕が上がらなくなったことがありますが、その時はただ、ただ、物理的に腕が上がらないという状況でした。今回も同じ左側ですが、上腕が痛くて上げられない、伸ばせない。五十肩のことをネットで調べると、ほとんどは何時の間にか自然に治るそうですが、昨年、謎のテニス肘になった時も確かに、気が付いたら痛みを感じなくなっていました。ならば無理せず、自然治癒に任せばいいのかもしれないけど、日常生活がとっても不便!

 完治とは言わずとも、緩和する方法はないかと思っていたところ、グルーポンで鍼のお試しを見つけたので、早速買って予約してみましたよ。スリムな中国人女性の経営・施術するオフィスは、ちょっと見付け難くて暫く辺りをグルグルしてしまいましたが、一旦、判ったら行きやすい場所。よくあるよね。

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外観が皆同じ

 施術室が3室あり、それぞれがカーテンで仕切られて、6人同時に施術できるようでしたが、その全てが埋まっていたよう。ネットの評判も高かったのですが、随分と人気あるようです。LAに住んでいた頃、保険のきくサンタモニカの診療所で片頭痛の鍼灸治療を受けていました。さすがはアジア人が多い地域だなぁと思っていましたが、あれから10年ほど、LAでも流行り始めていたアルタネティブ・メディスンやらホリスティックスやらが、すっかり全米に浸透して、鍼灸もアメリカで普通に受け入れられていたようです。

 施術者は先に書いた通り中国の方、オフィスもチャイナ・ムードたっぷりでしたが、鍼は中国風のぶっといのではなくて、日本で使うのと同じタイプ。鍼をさす時は、チクッとまでもいかず、あ、刺されたな、と感じる程度ですが、さされた所より、その腱(?)にピキーン!とくる感じ。その違和感もし少し経つと無くなりました。照明を落とした部屋で、そのまま20分ほど。膝の下は枕でサポートされ、お腹にヒーターが当たって快適。腹式呼吸をしてリラックスしてください、と指示されましたが、お腹を上に、ぬくぬくと寝転がって環境音楽を聞いてると、瞑想してる気分です(迷走かも?)

 で、結果ですが、心持ち、肩が軽くなったような?出来れば明日も来てください、と、言われ、短期決戦ですか!?グルーポンの3回治療分チケット、買っといてよかった。ここでは、吸玉+鍼の淤血療法も提供していますので、こっちも受けたい…というか、肩の治療が落ち着いたら、絶対やってもらう!

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心を一つに

ノートルダム寺院の火事のニュースには、本当に驚きました。どうせボヤ程度だろうと、「カジモトが魚を焼いてて火を出したんじゃない?」なんて言って笑っていたのが、映像を見ると、真剣に燃えてるし!尖塔が崩落してるし!!ラジオのニュースで、現地のレポーターが状況を説明している背後で、教会の鐘が鳴り響いているのが聞こえ、事態の重篤性がひしひしと伝わってきました。余所の国の出来事とはいえ、世界中が息をつめて消火の様子を見守ったと思います。私の職場でも、皆で軽く笑いながらニュースをチェックした同僚のスクリーンのもとに集まり、これはエライことだ!と、言葉もなく沈痛な雰囲気に。

 幸いにも寺院内の貴重な所蔵品は救われ、大聖堂の石造りの本体や南北の塔も崩落を免れて、本当に良かった。鎮火に時間がかかったのは、屋根や骨組が燃えやすい木材で出来ていることに加え、内部の歴史的な文化財に水害が及ばないように、細心の注意が必要だったからと聞きました。上空から水をぶっかけろとツイートした某国のバカがいたそうですが、大変に難しい作業だったのですね。世界中が、パリの消防士さんに、グッドジョブ!

 修復には世界中から支援を募るとともに、既にフランスの大富豪が巨額の寄付を表明していますが、数十年かかるとのこと。上息子はツイッターで、こうなる前に見ておきたかった!と嘆いていましたが、私は、ずーっと昔、子供が生まれる前に訪れたことあり、ステンドグラスの美しさや、蝋燭の炎の向こうで静かに祈っていた若い女性の姿を、今でも鮮烈にと思い出すことができます。

 原因は改修工事中の何らかの過失だそうで、テロとかじゃなくて本当に良かった。もとは聖母マリアにささげられたカトリックの大聖堂ですが、宗教には無関係に世界中が共有する人類の文化的偉業であり、その喪失を世界中が同時に哀しんだように、人間は共感し合える、人種や信条、言葉や文化を超えて、分かり合えると証明されたような気がします。

 今回、永遠なんて無いとは頭では判っていても、これまでも、これからもずっと常にあると思っていたものが、こんなにも脆く崩れ去ってしまうのだという事実を突きつけられたのがショックでした。日本も木造文化財が多く、東大寺の大仏殿や法隆寺の東・西院伽藍とか五重塔って8世紀建立です。ノートルダムの着工は1163年だそうで、ほぼ同じころの建造物には當麻寺本堂があります。そこに行けば、いつもそこにあると疑いもしなかったけど、むしろ、これだけの年月を経て、未だ残っているのが奇跡ではないでしょうか?この喪失から教訓を学び、日本でも今一度、防火対策を見直す機会ではないかと思います。 

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 余談だけど、戦火で失われたコヴェントリー大聖堂復元のためにタイムトラベルする、コニー・ウィリスの「犬は勘定に入れません」を思い出した。このお話はとっても好き。同じシリーズの「ドゥームズデイ・ブック」は悲しいけど、こっちはコメディー調で楽しいです。

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侮れない!スモールフット

全米なのか、オハイオ限定かは知らないのですが、アメリカ人は雪男(イエティ、ビッグフット)が大好きなようです。書棚に何冊も雪男関連の本が並んでたり、真面目に雪男を研究してる人が近所の図書館で講演し、結構、人が集まったらしい。単なる暇人なのかどうかは知りませんが、興味のある人が多いのでしょう。日本人にとっての妖怪的な存在なのか、妖怪みたいに色んな種類がないので少数のモンスター…雪男やら、吸血鬼やら、魚人やら…に注目が集まるのか?

 で、「スモールフット(公式サイト)」ですけど。

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 ビッグフット側から見て、人間は幻の存在、スモールフット、というアニメです。ヒマラヤの雲で覆われた山頂の集落に住み、朝はゴングの音によって輝くカタツムリが光を差し、雲の下にはマンモス達がいて自分たちのいる島を支え、マンモスの下には無だけがあるという「真実」を信じていたビッグフットの青年ミーゴ(声はチャニング・テイタム)が、偶然、スモールフットと遭遇したけれど信じてもらえず、村の掟を守る長老、ストーンキーパーに追放されてしまいます。

 ミーゴは現状に疑いを抱いて、密かに真実を探っていた仲間の協力で、何もない無のはずの下界へ行き、かつては動物アドベンチャー番組のホストとして人気者だったけど、今ではすっかり忘れ去られたパーシーに出会います。

 ミーゴが、ビッグフットとの遭遇をYouTubeで流して、失った人気を取り戻そうとするパーシーに出会うまでは、やや、かったるったのですが、言葉の通じない二人(パーシーにはミーゴの言葉が獣の吠え声に、ミーゴにはパーシーがハイピッチで歌っているように聞こえる)の利害が一致して、雪男の集落に向かいますが、この辺り、「ミニオン」シリーズの製作者らしく、ドタバタのスラップスティックが楽しい。

 お子様向けのミュージカルなファンタジーかと思ってたら、ミーゴとパーシーが集落にたどり着いて、世界の真理と思われていた、ストーンキーパーの語る神話が揺らぎ始めますが、なぜ偽りで下界の存在を隠し続けてきたのかが語られる頃から、映画は、実は深いメッセージを持っていたことが分ります。様々なメタファーが盛り込まれ、観る者によっていろいろな解釈が出来そうです。

 雪男の存在を真剣に研究する人を生温い目で見ている自分は、雪男の集落に住む一般人ですが、トンデモに思える下界の存在を信じて探ろうとするストーンキーパーの娘、好奇心旺盛なミーチーたちのほうが実は正しかったというのも、「真実」って何だろう?と、問いかけられているようで…

 平和を守るための「嘘」は許されるのか、どちらも高度の文明と文化を持ちながらも言葉や見た目の違いから、互いを化け物として恐れる異民族との交流、親子の愛情が、繊細に、ディズニーやピクサーの世界とは異なる原色に近い色彩のCGで賑々しく、ギャグやロマンスを交えながら、感動の結末を迎えます。キャラクターの造形も、それぞれ個性的で丁寧だし、声優陣も豪華です。アメリカでも日本でも、さらっとスルーされちゃったのは勿体ない名作かも?

 正直、肝心の歌の数々は全く耳に残っていないのですが、観終わってもいろいろと考えてしまう、後を引くお話でした。

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一番のお気に入りは、要所、要所でいいとこを持っていく、このヤギ
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sirowaniko

Author:sirowaniko
アメリカ生活も30年超え、NY、MA、DC、TX,CO、CAを経て、今はオハイオに犬猫と住んでます。蚊と蚤とトランプ一味以外の生き物が好き。

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