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LAでホームレス人口増加中

米LA郡、ホームレス12%増 約6万人に 全米最悪水準
 先日、ロサンゼルスの道を走っていて、値段の安い車が増えていると気付いたのは、先日書いた通りでしたが、ロサンゼルス郡内でホームレスの数が昨年1年間で12%増加、約5万9000人になったというニュースを聴きました。LA郡や市は、昨年だけでも数万人を恒久住宅への入居を果たしましたが、どんどん増えるホームレス人口に追いつかないそうです。このセグメントは、Homelessness Is On The Rise Throughout Californiaから聴くことができます。

  全米では、ホームレスの数はニューヨークに次いで二番目だそうですが、冬の寒さの厳しいニューヨークのほうが路上生活者が多いというのは、少し驚きました。ホームレスするなら、南カリフォルニアやフロリダのような年中暖かいところの方がよさそうだけど。私がNYCに住んでいた30年前なら、地下鉄駅等の屋内オプションがあったけど、今でもそうなのかな?ワシントンD.C.の地下鉄では、ホームレスは直ぐ追い出されたり、かなり深く潜っても改札をくぐるまで吹きさらしな構造だったりでシェルター向きじゃなかったけど…

 LAのホームレスについては、ジェイミー・フォックスとロバート・ダウニーJr.の名作、「ザ・ソロイスト」で描かれていました。映画は、優れた音楽の才能を有しながら、精神的な病に苦しみ、ホームレスになった男性が、ワシントン・タイムズの記者の助けを得て再生している姿を描いた実話を基にした映画です。この映画でも、ジェイミー・フォックス演じるホームレスは、LAのダウンタウン、リトルトウキョーに隣接するスキッド・ロウで寝泊まりし、ハイウェイの高架下でチェロを弾いていましたが、やはりホームレスの数が特に多いのがLA市で、16%増加の3万6000人だそう。

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 ただし、NPRの番組でインタビューを受けていた女性は、たまに友人の家で寝泊まりさせてもらっているので、そんな日は「路上生活者」とは認められない。また、保護を受けられるのは、ホームレスになってからの期間が長い人優先なので、彼女は色々な所に問合わせたけど、保護対象になれなっかたそうです。

 この女性は、女優になることを夢見て、ボーイフレンドと一緒にLAに来ましたが、3年前にボーイフレンドが病死、コーヒーショップで働きながら生活を支えていましたが、そのお店が、ある日突然閉まってた!で、家賃が払えなくて、今では車中生活(この車も、Uberドライバーになって、Uberから借りているんだって)。こんな、新規ホームレス参入者が多いのが、今のLAホームレスの特徴だそうです。そんな人たちは、一時的にホームレスなだけで自分で何とかするだろうと後回しにされちゃって、這い上がれないものはそのままズルズルと…という蟻地獄状態。

 ホームレス増加の主な原因は、住宅不足と家賃の高騰。だいたい、LAは手頃な価格の住宅が全米で最も不足しており、加えての家賃高騰。私も、5年前に怪しい地域の古いアパートに、月1800ドル払ってたわ。今回、LA郊外のガーデナ市で泊った宿も、長期滞在者が多く住んでいました。一軒家より高いハンドバッグを持ってる人が普通に見られる一方で、ワンベッドルームの家賃を払えない人が何万人もいるLA。トランプ政権なら、これも移民のせいにしてしまうのでしょうが、本当にそうなのか?

 LAの酷い歪みは極端な例ではあるけれど、今の日本だって他人事ではないと思います。かつて一億総中流を目指して、国民全てを豊かにしようとした時代を、アジアの奇跡を引っ張った日本の政策を、今一度見直してみてもいいのではないかと思います。


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sirowaniko

Author:sirowaniko
アメリカ生活も30年超え、NY、MA、DC、TX,CO、CAを経て、今はオハイオに犬猫と住んでいる普通のおばさん。蚊と蚤とトランプ一味以外の生き物が好き。

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