fc2ブログ
HOME   »  2022年03月
Archive | 2022年03月

アカデミー賞平手打ち事件、日米の反応の違い

 自分でも、この話題で二日連続引っ張るとは予想していませんでしたが、アメリカではウィル・スミスの暴力を非難する声が多いのことに対し、日本は奥さんへの侮辱を許さなかったとの賞賛が多いという、日米での捉え方の差を興味深いと思いました。

 日本では、男性は自分の妻を侮辱されたのだから怒って当然、女性は夫や恋人が自分の尊厳を護るために行動に出てくれれば嬉しいとの声が多いそう。勿論、国外に住む私がネット上で読んだ話なので、実は一部の意見なのかもしれませんが、なんだか判る気がします。

 アメリカだと、公共の場で暴力をふるったことが許し難いとの意見に加え、この行動は女性は男性に守られるべき存在であるという事に基づくところが、先ずダメ!と、いう感じ。騎士道精神、今どき流行りません。特に、ネタになったのは、「G.I. ジェーン」で主役のデミ・ムーアが、海兵隊のエリート特殊部隊で男性と対等に見なされない女性兵士が髪を剃り上げて覚悟を示すシーン。正に映画の趣旨の逆をやったわけです。

 また、黒人女性はファッションで、ほぼスキンヘッドな髪形にしてる人もいるんですよね。例えば、「ブラックパンサー」の女性戦士たち、そして、「それでも夜は明ける」でアカデミー賞を受賞した時のルピカ・ニョンゴさん。彼女になら、「G.I. ジェーン」ネタも大丈夫だったのにね。

rupita.jpg
これは、これでカッコいい!

 まぁ、ジェイダ・スミスさんがファッションで今の髪形なんじゃなくて、脱毛症だからって、これで世界中に知れ渡っちゃったねぇ... それに、折角の初の黒人チーム率いるアカデミー賞が、おじゃんになっちゃった。でも、何年も注目を集めようとして失敗してきたのに、今年は世界中の熱い視線ですよ。

 アメリカで、クリス・ロックが賞賛されることが理解できないというコメントも多く見ましたが、悪趣味な冗談はさておき、平手打ちされた後も、冷静にジョークを飛ばし、淡々と司会を続けたことへの賞賛です。そして、ウィル・スミスが非難されるのは、平手の後にも、放送禁止の4文字言葉を連発し、公共の電波に流したこと。

 加えて、このご夫婦、互いに不倫を認めあってる、ジェイダが20歳以上年下の歌手と「もつれた関係」だったが、「夫のウィル公認」と発言して、世間では“公認“不倫と騒がれたことも有名だし、子供達も奇抜なファッションや行動で目立ってるので、お騒がせ一家として認識さていることも、冷めた目で見られている事の一因でしょう。

 実に下らない一件ではありましたが、様々なアメリカ文化への問題提議定義のきっかけになったになったと思います。私が思いつくのは、
1.スミスは、その後も最前列に陣取り、男優賞を受賞して賞賛され、その後のパーティーを楽しんだ、つまり、周りは許容している。
2.スミスはロックが格下だから、ああいった行動に出られた。力ある者は、他者をないがしろにしても許されるのか?
3.当事者は二人とも黒人男性だったが、これが白人同士、白人と黒人だったらどういう反応だったか?
4.男性のハゲは笑われるのに、女性のハゲはご法度なのは差別ではないのか。
5.相手を貶めるアメリカン・ジョークは変わらねばならない時代ではないか?
6.でも、やっと、過去のような注目を浴びれたよね?

oscarrating.jpg
遂に視聴率を上げる方法がわかったぞ!
(オスカーおじさんも頭に毛がないね)


 日本ではかつて、どつき漫才というお笑いのスタイルがありました。その名の通り、ツッコミ役がボケ役を殴りまくり、それを笑うのです。流石に今は廃れて、隔世の感があります。先日の記事の、猫がネズミや小鳥にコテンパンも、この系統ではないでしょうか。また、アメリカン・ジョークは自虐的なものも多く、実は日本のお笑いと相似しているところもあると思います。それに対して、今、起こりつつ変化は、多様性によって、自分とは異なる相手を尊重しなければならない文化が台頭している過程だから、自分とは異なる何かをネタにはできなくなりつつある移行期なのだと私は思います。

 日本は基本的に、同じ人種、同じ民族で構成された国です。根底に同族意識があり、「あまえアホか!」の下に「実はわてもアホでんねん」という前提があるから笑える。日本とは、かつては蔑んでも許される弱者(有色人種)の存在があった所が全く異なりますが、元はキリスト教徒の白人、ヨーロッパ系が絶対的立場にあったアメリカも、同じ人種同士では、日本の同族意識と似た部分があるのではないか。だが今は、人種、性的嗜好その他の多様性が重視される時代であり、異なるものへの「差別」が許されなくなってきている。

 言ってる側は軽い気持でも、相手が傷付く様な「冗談」は許されません。何億円もする宝石を身につけた雲上人たるハリウッドのスターが一堂に集い、互いをディスり合っても、笑って流す仲良しアピール(?)スタイルは、これを機に変わらざるを得ないのかも。これが更に進むと、政治家をおちょくるような漫画やジョーク、一般庶民が権力者を笑うことがダメになるかも。だって、バイデンさんやトランプさんのハートが傷付くじゃない~



応援していただけると嬉しいです。

にほんブログ村 海外生活ブログ アメリカ情報へ
にほんブログ村

スポンサーサイト



夢を売る商売

 先々週の陽気で蕾が膨らみかけていたのに、ま~た寒波襲来で雪降ってるの。いや~ね~ (´Д`lll) 「3月はライオンのようにやってきて子羊のように去っていく」って諺がありますが、いまでも居座ってるんじゃないぞ、ライオン!

 で、昨日、アカデミー賞の発表セレモニーが行われました(唐突に話題が変わるw)。

 以前は、レッドカーペット上の華麗なドレスも含めて楽しみにしていましたが、もう何年も中継は見ないで、翌朝に結果を見て「ほぉ、そうだったのか」と思う程度です。若者の興味が薄れ続けていることに加え、白人ばかりで多様性に欠けるとと批判され、更にここ数年はコロナの影響もあって、益々斜陽。TV中継の視聴率も年々右下がりだそうです。

 とはいえ、マーケティングに大きな影響を与え、LA市経済にとっても重要な収入源ですから、アカデミー主催側も、何とか挽回しようと迷走していますが、きらびやかなハリウッドが庶民の憧れや娯楽だった時代はとうに過ぎ去った。そんな中、今日のニュースを見るに、ウィル・スミスのクリス・ロック平手打ちしたことが、全米の話題になっている。普段、映画に全く興味のない同僚までが、昨日のアレ見た?と、話していました。注目浴びれてよかったね... よくない!

200.gif
ビシバシ、ビシバシ!(超うっとおしいな、これ)

 病気をからかうのは決して許されてはならない。でも一方で、暴力で対応するのも許しがたい。このようなハプニング(?)の直後に、今度は、スミスがアカデミー賞とって、おめでとう、良かったね、って、いくら結果は前以て決まっていたので仕方がないとはいえ、鼻白みだよね。こちらのご夫婦は、「オープン・マリッジ」とやらで、互いに相手の不倫を認め合っていると、去年、話題になって、アメリカではイロモノ的な見方をされているので、それに対して、こんなに妻を愛してるぞ、ってポーズもあるか?

 こういった私生活の事も含め、この頃は、スターの私は実はこういう病気に罹っています、とか、こんな過去がありましたという「告白」が流行っているようです。夢を売るのが仕事だった、かつてのグラマラスなハリウッドから、観客の共感を得る方向に転換しました。私生活がネットで漏れるご時世には、もうスター(星)とか、スクリーン・マジックとかは通用しないのでしょう。

 だから、実は私は脱毛症で、等の生々しさも、私たちも悩み苦しみ、あなた方一般ピープルと何ら変わりは無いのよと訴えながら、アカデミー賞出席のお土産は1700万円相当とか、訳わかんないし。アカデミーは今回のウィル・スミスの行動を非難していますが、今回の件で男を挙げたのがデンゼル・ワシントン。この後、ウィル・スミスは涙の謝罪したけど、その前にパーティーで上機嫌だったってバレてるし。このまま、オスカー剥奪等の懲罰を申し立てるアカデミーに対し、クリス・ロックがスミスを擁護し、二人で抱き合って和解して、
( ;∀;) イイハナシダナー
で、終わったりして。

 アカデミー賞なんて、所詮は内輪の皆さんがお互いに褒め合ってキャッキャウフフのイベント。私は未だ、映画見て、素敵な俳優さんや女優さんたちにポワ~ンな世代だから、中継は見なくてもアカデミー賞の結果やドレスの写真見て楽しいけど、今の若者世代には、ご近所の人気ユーチューバーの方が、ハリウッドスターよりカッコいい存在かも?
 
 今回の件は、黒人男性同士で起きましたが、これがもし、一方が白人で、もう一方が黒人だったら、全く違っていたのではないでしょうか?白人同士であっても同様で、黒人男性間の揉め事だから、世間の受け止め方に真剣さがあまり感じられないと感じるのは、私だけでしょうか。お昼に周りから聞こえてきた会話も、昨晩のあれ、面白かったわね、的で、面白おかしく話されている。どうせ黒人同士、やっぱり黒人だから... そんな意識があるんじゃないか... 黒人同士の「甘え」があったのではないか...

 本当に仕込みじゃなかったら、その後も平然とジョークを飛ばしてプレゼンターを務めたクリス・ロックは、プロだなって思った。 クリス・ロックは元々が炎上系のコメディアンですが、丸坊主ヘアスタイルが病気の所為と知っていて、同様に白人女性をからかいのネタにできたでしょうか?ウィル・スミスは、これが白人コメディアンの発言だったら、暴力に出たでしょうか?ちょっと、考えてしまいます。

 また、相手を徹底的にやっつけるアメリカン・ジョークはもう、今の繊細さん文化にはそぐわないことを示す象徴的な出来事だったのかもしれません。外観に対するジョークは、随分と影を潜めましたが、徹底的に敵をとっちめるジョークも、時代にはそぐわなくなっているかもと思っています。

 いつも爆弾で自爆しているコヨーテのワイリーに対し、ロードランナーはBeep!Beep!言いながら走っているだけで悪意はありません。でも、猫のトムを散々やり込めるネズミのジェリーは、明らかに悪意を持ってやっている。酷い目に合っているトム、ワイリーその他のアニメキャラクターは、ネズミに対する猫、鳥に対するコヨーテと絶対的強者だから笑っていいのでしょうか?アニメの世界だと侮るなかれ、アニメでも、ポリコレが叫ばれる時代です。かよわいお姫様が王子様に助けられたり、白人しか出てこない作品は、アニメでも許されなくなっています。白人でも黒人でも、皮一枚の違いやーん!なんて言った日には、袋叩きの上、社会的抹殺ですよ。

 日本では、かつてハゲはからかいの対象で、未だに少し名残が残っています。これ、今でもよく見る。
     hage_19.gif
デ~ブ~、デ~ブ~、百貫デ~ブ~、なんて囃そうものなら、どエライことになりかねない。クリス・ロックは時代遅れなジョークを飛ばしてしまった。それは大きな汚点です。でもね、本音を言うと、ハリウッドのスターなんて、どうせお化粧バリバリ、整形もして、胸だってシリコンなのに、かつら被るくらい何なのよ?って、思ってしまう。世界一美しい顔に選ばれたモデルさんが、14歳の時に鼻の手術しましたって告白した時も、もう三次元に夢を売る商売は消え失せたか...と、ガッカリしちゃった私は、やっぱ性格ひねくれてるかもね。



応援していただけると嬉しいです。

にほんブログ村 海外生活ブログ アメリカ情報へ
にほんブログ村


負債を返しました

 今日はよく寝ましたよ~!

 先週からのサマータイム実施による身体的には1時間早起き分と、昨日の会社の棚卸しで6時に出社せねばならなかった分、睡眠負債を今日一日で返済したって感じ。生活環境が許さないから、毎日十分な睡眠なんて取れないけれど、もともとロングースリーパーなので、しっかり寝ないとテキメン、疲れが残ります。許されるなら、10時間くらい平気で寝ちゃう。そう言うと、どこか悪いんじゃないかって心配してくれる人もいるけど、昔から、これが平常運転なんです。未だに寝坊して学校に遅刻してぎゃー!とか、遅刻し過ぎて単位を落としそうでぎゃー!な夢をしつこく見るのも、そのせいかも。

 もし早起きが得意で、6時間程度の睡眠でスッキリできるタイプだったら、人生、全く違っていただろうと思う。アインシュタインや、イーロン・マスクもロングスリーパーだそうだけど、独創的な考えは眠っている間に熟成されたのかもしれません。でも自分はただ寝てるだけで、アイデアや哲学的な考えが浮かぶでもないんだもんwww

 で、今日は小ネタ。

 「安い、貰う、タダ」を愛する私は、お店やサービスのポイントをせっせと集めていますが、アメリカでは、中途半端なポイントやマイルは雑誌の購読に交換できることが多い。雑誌は好きなので、これを利用して何冊か定期購読していますが、うち一つは、女性向け生活雑誌の「Real Simple」です。で、今日届いた、今月号の中の記事:

IMG_5844.jpg
 仲良しの女性が集まってお寿司を作っているイラストですが、

sushinazo.jpg
 え? 押し寿司的ななにか? 

 最近、突然の「お寿司食べたい」フィーバーにかかって、近所のスーパーで、握りを買ったことがあります。ご飯がすし飯じゃなくて、普通に白ごはんだった… 普通のスーパーでも売っているくらい、カリフォルニアロール始め、いろいろな創作寿司も含めて、Sushiはアメリカにも定着したけど、なんか違う…


応援していただけると嬉しいです。

にほんブログ村 海外生活ブログ アメリカ情報へ
にほんブログ村


一か月過ぎれば日常に

 ロシア軍がウクライナに侵攻して一か月、毎日に悲惨なニュースも慣れてしまって、以前ほど衝撃を感じない自分に驚いています。今日も、コロナ渦が収まって、過去二年間の間、式を挙げるのを待っていたカップルが一斉に式場を予約しようと押しかけ、全米で式場を抑えるのが困難というニュースの後に、ウクライナの最新ニュース。なんとも複雑な気持ちになりました。

 世界の目がウクライナ情勢に向きがちな中でも、世界では様々なことが起きており、北朝鮮は新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射テスト。通常軌道であれば米全土が射程内という性能を有することから、アメリカは今まで以上に重視し、ミサイル開発支援した露・朝企業・個人を制裁対象として追加しました。狂人の率いる国家の危うさが、茫然とした脅威から実体化したロシア軍の動きを見ると、北朝鮮だって、調子に乗って何をやらかすか、恐怖を感じます。プーチンも、北朝鮮も、「外交」の通用しない相手ですから。

 その外交の顔を恒久的に変えたクリントン政権時の国務長官、マデレイン・オルブライト氏がご逝去されました。米国初の女性国連大使、国務長官であるだけではなく、ナチス、次にチェコの共産党から逃れた経験を持つ元難民という特異なバックグラウンドを持ち、対ヨーロッパ外交で辣腕を振るいました。また彼女のような、突出した女性外交官は現れるでしょうか?

 RBJの後は、今まさに承認公聴会の最中のケタンジ・ブラウン・ジャクソン氏が継いでくれるものと期待しています。小児ポルノ犯罪者への求刑が軽かったことを後悔しているかいという質問に対し、「この、連邦最高裁判事を決める重要な聴聞会で、数件の、よりによって、この様な内容の質疑に時間を費やすことを遺憾に思っています」と、やったのは、うちの息子風に言えば、  Untitled.gif モーメントでしたね。実際に、彼女の与えた求刑は連邦の標準に沿っており、通常より軽かったという共和党の主張は、全くの言いがかりでした。

protectcriminal.jpg
あなたは犯罪者を保護したというのは本当ですか?

 国選弁護人だったんだから、グアンタナモの囚人を含む犯罪者を弁護したのは当然でしょう。それよか、象さん達(共和党)、国家規模の罪人を護るのもいい加減にしたら?
 

応援していただけると嬉しいです。

にほんブログ村 海外生活ブログ アメリカ情報へ
にほんブログ村


区別が大事

今年もまた年度末です。朝は一時間早くなったところで年度末ってんで、残業が増えるのは自明の理か… まぁ、外もまだ明るいし~っ、て、アンタ、その分、朝に家出る時が真っ暗だわい。私はロングスリーパーで、睡眠と気分が比例するんで、通常より更に不機嫌状態につき、ニュース聞いても反応が更にネガティブ(自分比)ざますの。

 そこへ、真珠湾演説をやらかしたゼレンスキーが日本で国会演説、他国とは違って、直接的に戦う助けが欲しいと訴えるのではなく、ソフトに援護を養成し、演説の中に原発、サリン、津波、故郷、復興と日本人の琴線に触れる言葉を入れて、うまいとこ突いてくるなぁと感心しました。、なーんか「全日本が泣いた」的、マスコミの絶賛も、生暖かい目線で見てしまう。

 どこの国で何を言ったかが世界中にライブで流れてしまうご時世、国に合わせて言葉もムードも変えてくる戦略は賢明であると感心する一方で、こんな八方美人外交がまかり通るほど世界って甘かったんか、と。なんだって、こんな事態になったのか(一方的にロシア側を責めているだけで本当に妥当なのか)、なぜ何年も同様の戦火に晒されているシリアや厳しい弾圧を受けているロヒンギャ、ウイグル等の民衆には同等の注目も援助も集まらないののか、他の国からの避難民は一切受け入れない国でさえ、いくら緊急時とはいえウクライナからの避難民を受け入れているのを、他に目を向ける機会にはならないのか、色々と思うところはあります。

 とはいえ、今は、プーチンの理不尽なウクライナ攻撃を止めること、これ以上の被害を止め、避難を止む無くとされた人々の安全を保証し、人的支援を行うことが先決です。何が嘘で何が真実かを見分けることは難しいけれど、プーチンの戦争によって苦しむ人々が実存していることはフェイクじゃない。因みに、大統領演説のウクライナ側による翻訳は、こちら、ウクラインフォルムから。

 でも、忘れてはいけないのは、今の状況から「ロシアそのもの」や「ロシア人」を悪と決めつけてはならないってことだと思う。数日前に書いた、日本の過去を鑑みても、政治指導者と国民は違う。プーチンの蛮行を、ロシアの民衆全員の非としてはならない。ロシア人兵士の戦死者も多数という情報もあります。限られた情報で騙されている、ロシア人もまた被害者ではないでしょうか?経済制裁によって、ロシアの一般市民の暮らしが苦しくなる。プーチンの行動を支持する人もいるでしょうが、ロシアの人々すべてがそうだとは思えません。

 今朝のニュースでは、ロシアからアメリカに逃れてきた人が、今のロシアでは「戦争」と言葉にしただけで20年の懲役を食らいかねない、今の状況には耐えられないから逃げてきたとロシア人がインタビューに答えていました。また、ウクライナ人と一緒に「Stop Putin」というプラカードを掲げてデモに参加したロシア人女性は、自分は本当にラッキーだった、ロシア国内にもプーチンに反対だけど国外に出られない人が沢山いると言っていました。

 プーチンの戦争は、子ブッシュのイラク侵攻同様、「大義なき戦争」だと言われますが、ゼレンスキー大統領の訴える「大義」、正義は、真摯に受取らねばならないけれど、ロシア全体を非難してはならないと思うのです。経済制裁で困窮を極めるのが一般国民だけにならないように、各国連携して慎重な進め方が必要とされています。

himawari.jpg

 私、記事は怒りに任せて一気書きが多い(今日もそれ)なんだけど、コメントは考え込む方なので、折角頂いたコメントへのお返事が遅れておりますが、どうかご勘弁くださいませ。


応援していただけると嬉しいです。

にほんブログ村 海外生活ブログ アメリカ情報へ
にほんブログ村


ノートリアスKBJ!?

 上院の司法委員会による、最高裁判事候補、ケタンジ・ブラウン・ジャクソン氏の承認公聴会が始まりました。公聴会は今日から4日間の予定です。

 ジャクソン判事は現在、首都ワシントンの連邦高裁判事を務めていますが、承認されれば、初の国選弁護人の経験もある最高裁判事。その経歴や、今日の公聴会冒頭の発言からも、ノートリアスRBG(故ルース・ベイダー・ギンズバーグ判事)の後を継ぐに十分なファイティング・スピリットを持つ方だと感じました。RBGの後任に、エイミー・コニー・バレットをトランプが指名したのは、正直、侮辱だと感じましたが。背景も経験も思想も違い過ぎる。


 合衆国連邦最高裁の233年の歴史上、連邦高裁判事115人のうち、黒人男性はサーウッド・マーシャル判事とクレアランス・トーマス判事の2人、女性判事は5人、有色人種の女性はソトマイヨール判事の1人だけ。どうも、民主党のやること為すことに文句をつけたい、黒人女性が政府の要職に就くことが絶対に許せないらしい日本人の方々は(←なんでやね~ん?!?)、人種や性別を最高裁人事のは選択基準とすることを批判しますが、むしろ、この要職に、実際の人口分布を全く反映せず、白人男性ばかりが就き続けている.事実の方が偏向している。

 白人警官が、些細なことで、時には全く無実の黒人を撃ち殺すのは頻繁にあっても、逆に黒人警官が白人をいい加減な理由で射殺したとは聞いた事が無い。ごくごく稀なのか、無いに等しいのかは知りませんが、あったら超センセーショナルなニュースとして騒がれると思う。

 同等レベルの犯罪に対しても、黒人が白人より重い刑罰を科せられる傾向も、極刑に処せられる黒人が白人より圧倒的に多いことも数字で証明されています。司法が公正であるべきならば、このような事実は許されるべきではなく、最高裁判事が国を代表して評決を下すならば、人口の半分を占める女性、そして非ヒスパニック系白人63.4%(2020年国勢調査結果より)以外の、4割弱の人口を代表する判事が今迄、存在していなかったことの方が問題ではないでしょうか?

 ジャクソン判事が児童性的犯罪者に軽い刑を判決したという共和党の主張も、それを示す証拠も書類も無いと、民主党に反論されています。証拠が無ければ単なる言いがかりです。承認は、民主党内でさえ合意されれば、共和党が協力しなくても徹見通しなので、来月には初の黒人女性判事が誕生するかも(実際の就任は夏ですが)。保守と革新の不均衡は変わらないけど、司法の正常化に向けた一歩となることを祈ります。


SCJJackson.jpg
マズいぞ、怖れていた通り、彼女は経験があり、尊敬されている...



応援していただけると嬉しいです。

にほんブログ村 海外生活ブログ アメリカ情報へ
にほんブログ村


今度こそ本当?

上院が、全米での夏時間恒久化法案を、全会一致で可決しました。私がアメリカに来て30余年、以来、ずーっと議論されてきた年に二回の時間調整が、今度こそ本当に無くなるのでしょうか?春に時計を一時間早める(Spring Forwad)は元々、夏の長い日照時間を活用するために、ベンジャミン・フランクリンが提唱したという噂。色々と良いこともしたベンおじさんですが、後世では「あちゃー!」なこともやらかしており、しかも、この夏時間は、ベンおじさんは冗談のつもりだったなんて噂も(@_@)

 毎年、全米で最も多くの交通事故が起こり、心臓発作等の発生が多いのが、サマータイム実施後翌日の月曜日の朝です。今どきの時計はデジタル化が進み、家中の時計を進めて回る面倒な手間は減りましたが、人間の身体は簡単に一時間ずらす生活には馴染めませんから、ほぼ全米で時差ボケ状態。

 個人的には、緯度の高い場所に住んでいるので、朝が暗い。日本との時差が大きくなって、会議時間の調整がさらに難しい。この辺の子供は、真っ暗な中を通学しなきゃならないし、睡眠不足を助長するという欠点もあって、夏時間の廃止を訴える科学者も多いのですが、かつては年に半分ずつだった標準時間と夏時間が、いつの間にか夏時間が3月から11月と伸びて、今回の法案も、標準時間を廃止して夏時間を恒久化してしまおうという、なーんか本末転倒なアイデアです。これには、ゴルフ場などの歓楽施設からの、夏時間を利用できる施設からの声が大きい背景があります。

 まぁ、どっちかに揃えてくれれば、その方がいいとは思うのですが、今度こそ本当に実行するんでしょうねぇ... ポンド法にヤード法、華氏も、銃規制も、変わることのできない国だけに疑心暗鬼だわ。


議会、サマータイムについて話し合う
dst70.jpg
ロバ(民主党):時計を一時間進めるべきだと思う。
ゾウ(共和党):70年分、戻すべきだと思う...



応援していただけると嬉しいです。

にほんブログ村 海外生活ブログ アメリカ情報へ
にほんブログ村

地震怖い

 またも東北地方を襲った大きな地震、今回は津波の心配はないとのことですが、今回の地震は、「プレート境界型地震」の東日本大震災とは別タイプの「逆断層型地震」だったそうで、そんな種類が豊富なのは嫌だ。地層、そんなので多様性を示さないでよ!

 影響を受けられた皆様、ご無事でしょうか?昨夜(日本の朝)は、予定されたいた日本との会議が、東京近郊のオフィスで会議室の資材が崩れたり、通信が通じるかどうか保証できないからと、急遽、中止になりました。地震があったことはニュースで知っていましたが、そんな所にまで被害が、と、本当に驚きました。未だ、余震等の心配はあるかと思いますので、どうか、どうか、お気を付け下さいませ。

全くの当て外れかもしれませんが、私は、外から見ている者として、日本人が平和ボケしているとは、とても思えません。これほどに大きな災害に何度も向き合いながら、冷静に対処し、素早く日常生活に戻れる国が、他のどこにあるでしょうか?有事に際し、いつも戦争中みたいなアメリカですが、実際に自分たちの国土が戦地になったことは、内輪揉めの南北戦争以来ありません。ある意味、別の「平和ボケ」状態が続いているような気がします。

 知っている人が戦地に赴き、怪我をし、無くなられても、国の中は安全と信じているような。それ故に、911は大きな衝撃だったのですが、それも、私のような田舎にいて、周りの人と話していると、ああいうのはニューヨークのような都会の出来事で、別世界だという感覚です。毎週、怪獣に襲われてウルトラマンに退治されてる東京を見る、関西に住んでる子供の私みたいな感じじゃないかとすら思ってしまうことがあります。むしろ、世界状況に目を向け、「平和ボケ」を自認できる日本人の方が、危機感が高いように思います。

 もちろん、大震災の被害者の方々や、地震によって人生が全く変わってしまった方々を、軽んじようという気持ちは全くありません。ですが一般的に、未曽有の天災を経験し、なおも力強く復興を目指し、前に進んでいける日本人の強さは心より「凄い!」と、思っています。私自身、本当に運が良いことには大地震を経験したことがありませんが、家族や友人から、阪神大震災時の話を聞くと、ひたすら、凄い!そんな生活を生き延びたなんて凄すぎる!!と、感心するばかりです。

 今日は、夏時間の事を書くつもりで準備してたのに、地震で力説してたら終わっちゃたみゃ~


応援していただけると嬉しいです。

にほんブログ村 海外生活ブログ アメリカ情報へ
にほんブログ村

馬脚を見た

 ウクライナのゼレンスキー大統領が、米議会でオンライン演説を行いました。曰く、「1941年の(日本による)真珠湾攻撃を思い出してほしい。空が戦闘機で黒くなった。(2001年の)米同時多発テロを思い出してほしい。空からの攻撃で、街が戦場になった。」

 日本人として、かなりムッと致しました。なんとも浅薄な発言だと思います。ヤフーで、これを伝える記事の下に続く、日本の「識者」の皆様の、素晴らしい演説との賞賛にも、大いに白けました。(上記の引用含め、ヤフー・ジャパンのニュースより

 昨日、ロシアの一般の皆さんが上層部の決定に振り回されて困窮するのは、戦時中の日本同様です。ロシア人一般やロシア文化を憎みたくないという気持ちを書いたばかりですが、80年近くも経って、未だに国全体が世界の悪党扱いされるとは無念。

 「1941年の(日本による)真珠湾攻撃を思い出してほしい。」って、そんなの、実際に当時、真珠湾にいて、思い出せる思い出せる人間なんて、世界中に2桁いないでしょう。また、軍事施設を狙った真珠湾攻撃と、一般人を標的にした卑劣さでは同等とはいえ爆撃でも無ければ街が戦場になったわけでもない9/11を、比較対象にするのは的外れだと思います。爆撃されて、街が戦場になり破壊されて、子供たちを含む民間人が被害を受けたのは、パリやロンドン、そしてドレスデンや、東京、大阪、名古屋等です。ハワイやニューヨークは違います。

 ロシアを批判したければ、その対象だけに正義を論じればいい。わざわざ、無関係な日本や9/11を持ち出すことに、一体、何の意味があるのでしょうか?アメリカ人には訴えやすいのかもしれません。アメリカ人にも当事者意識を持って欲しいとの意図なのでしょうが、今、国際社会に助けを求める中で、あたかもアメリカだけが救済者であるかのように訴えているように思えます。日本でも演説を希望しておられるとのことですが、原爆や東京や名古屋棟を焼け野原にしたことに触れて、アメリカ様を嫌な気分にすることはできますか?所詮、日本を甘く見ているのではありませんか?

longtime.jpg
「プーチンが国全体を破壊するのには、長くかからなかったな」
「そうだ!ウクライナは大変だぞ!」
「いや、ロシアのこと言ってんだけど」


 私の父は、長崎で被爆しています。親戚中で癌で亡くなった人は全くいませんが、もし私や妹が癌に罹ったら、それはアメリカのせいだと信じています。77年に渡る恨みです。


応援していただけると嬉しいです。

にほんブログ村 海外生活ブログ アメリカ情報へ
にほんブログ村

プーチンの戦争

 ロシアのウクライナ侵攻、もう既に4週間目を迎えようとしています。ロシア側は脅しが目的で、直ぐに終わるだろうという私の予測(希望)は全く甘すぎる考えでした。ウクライナの被害は広まる一方で、毎日のニュースも、この話題で持ちきりです。朝は、ラジオのニュースを聴きながら出勤するので、朝から憂鬱。しかも、今週からサマータイムが始まって、やっと空が明るくなり始めてから家を出られるようになったのに、また真っ暗な中を運転で、更に陰気臭い(21世紀にもなって年に二回も時間を買えるとか、一体、何をやってるんだか...)。でも、やはり気になるので、朝一番のニュースは欠かせません。

 プーチンの主張する、新ナチズムの台頭に対抗するためのウクライナ侵攻という理由は、全く意味を成していません。NATOへの牽制のためのウクライナ攻撃も、割に合わない気がします。結局、何を求めて多くの民間人を犠牲にし、元西側諸国に喧嘩を吹っかけているのか、てんで解らない。様々な経済制裁でロシアを制御しようとしていますが、最大の責任者であるプーチン自身にどれだけの影響を与えれているのかも解らない。

 日本には今のロシアと似たように、一部の上位意思決定者の暴走で戦争に突入し、国民が大変に苦しんだ過去があります。日本は戦争を仕掛けた側ですが、戦場となった国土で危険に晒され、戦中のみならず戦後も物資不足で多くの一般市民は飢え、病に倒れました。

 このウクライナ侵略を、本当に「ロシアとの戦争」と呼ぶべきなのか?ロシア国民の多くは、国のプロパガンダに目を眩まされ、自分たちの国が戦争をしていることを知らないとも伝えられます。これは、「プーチンの戦争」であって、制裁を受けるべきなのは、ロシアの独裁者と、その意思を実行する取巻きですが、巨額の隠し資産を蓄えたプーチンや一部のオリガルヒには痛くも痒くもないと分析する人すらいます。

 にも拘らず、一蓮托生で国民が罰せられている現状は、一般にロシアに対する思い入れはなくとも、父母が実際に戦争を体験した世代の私にとっては、戦火に晒されるウクライナの人々のみならず、知らぬ間に世界中のヘイトを集めているかもしれない、そして、生活に不便が出てくるロシアの人々のことも、とても悲しく感じます。ロシアの人たちだって衣類は必要だと営業を続けると宣言したユニクロには感心しましたが、翌日には撤回しちゃったのは本等に白けちゃったわ。

 ロシアの国民が困窮して、政権を倒そうと大きな動きが生まれることが、最も有効な戦略の一つかもしれませんが、時間が掛かりすぎて、どんどん被害者が増えてしまいます。このニュースを見守っている地球上の誰もが、一刻も早く爆撃を止め、戦地にある人々の安全確保を願っていると思います。私には、せいぜい赤十字にささやかな寄付した程度しかできないけれど、紙おむつの数パックでも買う足しになってくれれば、と、思って(信じて)います。

 このような世界情勢ですが、私の周りは、ガソリン代が高い、バイデンのせいだ!って人ばかりで、本当につらい。欧州の穀物庫、ウクライナの危機で、これからどんどん他の物の価格も上がり、ますますインフレが悪化すると、これも全部、多くのアメリカ住民にはバイデンのせいになるのでしょう。これなー、トランプとかだったら、中間選挙に向けて戦時大統領をアピールするために、派手に参戦して第三次世界大戦になってたかもって、私は思うんだけどー

 確かに、ウクライナ情勢に対するアメリカの対応は、随分と慎重に見えます。バイデン大統領は、オバマ時代の、もう基本的にアメリカは世界の警察ではないという路線を進めているようです。それをもどかしく思う向きもあるでしょうが、一方で中国に釘を刺し、記入規制でじわじわとモスクワ中心部への包囲を狭め、議会とゼレンスキー大統領とのオンライン会議で広く世界に存在をアピールするやり方は、なかなかに狡猾であると思っているので、上手く行ってほしい。

 息子がいた2週間は、色々と、こういった話もできたけど、また、車の中でラジオに向かって喚く日々ですよ。でも、面白かったのは、私がどうしても経済的な目線で物事を見がちなのに対し、政治学とアメリカの歴史を専攻した若息子は、歴史的に現在の情勢を分析しようとする傾向がある、哲学を専攻した、もとより理想主義者の上息子の話が、どうも概念的になりすぎて私とは話がズレる理由が分かったような気がしたわ。

ukrainup.jpg
頑張れ!!




応援していただけると嬉しいです。

にほんブログ村 海外生活ブログ アメリカ情報へ
にほんブログ村


Profile

sirowaniko

Author:sirowaniko
アメリカ生活も30年超え、NY、MA、DC、TX,CO、CA、OHを経て、今は南部のジョージアに犬猫と住んでいる普通のおばさん。蚊と蚤とトランプ一味以外の生き物が好き。

Link
Ranking
押してくださると勇気凛々です。
カレンダー
02 | 2022/03 | 04
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
Latest journals
Category
Latest comments
Search form
Monthly archive
Display RSS link.
QR code
QR