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サニベル島が…

 ハリケーン、イアンによる被害が徐々に明らかになってきました。5段階で二番目に強い「カテゴリー4」の力を保ったままフロリダに上陸したイアンは、上陸後には熱帯低気圧となって勢力を失うと思われていたのが、大西洋上で再びハリケーンに発達し、ノースとサウスのカロライナ州に再上陸して被害をもたらしました。28日にフロリダ州メキシコ湾岸に上陸した時の最大風速は時速約240キロだったとか(@_@) 想像できない。

 イアンの前のハリケーン・フィオナは、カリブ諸国を直接襲っただけではなく、10日以上も勢力を保ち、その影響による史上最低を記録した低気圧で、カナダ東岸に甚大な被害をもたらしました。洪水や暴風雨の被害は少ない内陸部も、低気圧による竜巻の発生が心配され、巨大ハリケーンは通り道だけではなく、周辺への影響も大きい。

 よく似た名前のハリケーン・イヴァン(2004年)では、カリブ諸島とアメリカで合計123人が犠牲になっていますが、直接、アメリカにやってきたイアンは、未だ被害者の数が明確になっていません。

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これはイヴァン(Ivan)雷帝、すごくイヤな奴

 フロリダ沿岸は毎年、ハリケーンの被害をうけますが、今回は毎年恒例のハリケーンよりも強力で発達が早かったことから、「被災慣れ」して避難が遅れた住民も多かったとニュースで聞きました。そんなフロリダの人たちも驚くような規格外れのハリケーンで、フロリダのデス・サントス州知事は、500年に一度の大洪水だと言っています。500年って、建国前…

 中でも大きな被害を受けたのが、サンゴ礁の島、サニベル島と、そこからまた一本の橋でつながるキャプティバ島です。6500人の住民が、洪水、停電に加え、本土との唯一の連絡橋が打撃を受けて、数日間も孤立しました。サニベルは世界三大シェルビーチの一つで、ずっと憧れていました。やっと2018年の春に訪れ、2泊3日でフロリダの太陽と貝殻拾いを堪能しました。あの素敵な島が、破壊されてしまったなんて… 豪邸が立ち並ぶ高級住宅地でしたが、お城のようなお家も、貝殻でいっぱいの風光明媚なビーチも押し流されてしまったのかしら…

 サニベル島に行った時の、はしゃいでる記事は、「おひさま求めてフロリダへ」と、「サニベル・キャプティバ島」です。あの頃、色々とあって暗かったので、素敵な気晴らしの良い思い出だけに悲しい。4年前に行ったときには、あの辺りはハリケーンの影響はないって言われてたんですよ…

サニベル島の写真

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わに注意のサイン

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ワニを餌付けしないでください

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フロリダの青い空

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穏やかな海でしたが…

 小学校の社会の教科書には、毎年台風を迎える高知沿岸地区の頑強な石垣が紹介されていました。家の目の前が海という高知出身のお友達によると、もうずっと台風は来ていないそうですが、こうして日本人は昔から自然の驚異に備えてきました。毎年、程度の差はあれど被害を受けるフロリダ沿岸の様子を見ていると、なぜ備えない?と、思ってしまいます。毎年、山火事に見舞われるカリフォルニアも同じく。でも備えるにしても、台風の進路もハリケーンの進路も変わってきていますし、パワーアップしている。

 カリフォルニアの森林火事も、エル・ニーニョやラ・ニーニャの影響が増大して、峡谷から吹く乾いた熱風が火事を起こし易くなっていることから増えており、しかも今後は更に酷暑、干魃、そこへ大雨で洪水、地滑りの危険が増すとか… 環境による気候変動を信じない人は信じないままでいいです。もう諦めた。でも、環境保護や災害防止に努めようとしている人の邪魔はしないで欲しいわ。


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どーん!と来たまえ、コロナとインフルエンザと帯状疱疹

 も~お、急に寒くなって、ヒートテック出しましたよ。今朝は犬の散歩に行こうと外に出た途端、風が冷たくてユニクロのダウン着て出直しました。昨日、オミクロン株対応のコロナ予防接種を打ちましたが、その副作用の一つとして「寒気」とあってので身構えたけど、気温が5℃でした。普通に寒いわっ!

 先週、インフルエンザと帯状疱疹の予防接種を受け、今週は薬局で最新のオミクロン株対応ワクチンの接種。オミクロンは重篤化しないそうですが、それでも罹らんに越したことはない。アメリカでは、マスクをしている人が本当に少なくなりましたが、今もしている人もたまにいます。先日、劇場に行った時も、ロビーではマスクをしている観客もたまに、案内係さんたちは規則なのか、皆がマスクをしていました。日本のニュースだと、欧米では誰もしていないって報告されてるけど、アメリカのこの辺じゃ、まだ少数とは言えマスクの人いるよ~

 今後は、コロナもインフルエンザ同様に年に一回のワクチン接種で大丈夫になるという予想が多く、本当にそうなって欲しい。私は未だ、コロナらしき症状が出たことがありませんが、ワクチンのおかげで重症化せず気付かなかっただけかと自分では思っています。ワクチンは、様々な感染・重症化の因子の一つに過ぎず、感染や重症化を防いでくれるかもしれないし、しないのかもしれない。将来的に重篤な副作用が出る可能性も然り。

 私は、ワクチンが自分を助けてくれると思っているから打ってもらってます。正直、一回のチクッを我慢すれば痛い目にあわずに済むって、とってもお得。特に帯状疱疹は、50歳以上だと保険でカバーされるし、痛みで生活に支障が出て鬱病になってしまい、治癒後も鬱病から抜けられない知人がいるので、思いっきり避けたい。大河ドラマの「真田丸」での昌幸パパの、「貰えるものは病気以外何でももらっておけ」ってセリフ、名言ですよね。病気はもらいたくない、それを防ぐ予防接種が貰えるなら、私はもらう( ・`ω・´)キリッ


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ただ!安い!でひゃっはー!しすぎた

 カレンダーに花丸付けて、指折り数えた日本人補習校の古本市。本当は開始後、即、駆けつけたかったのですが、所用あって出遅れました。でも、そのおかげで終了時間が近づき値下げされたので、更に調子こいて買い過ぎ。先月、段ボール箱2箱分の推理小説等を寄付しましたが、同じくらい買っちゃった( ̄д ̄;)... 置き場所~!シアワセだけど、駐車場まで遠かった。

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エアロビ教室してたり

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おヒゲのトリムしたり

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大きな肺があったり


 午前中には犬の散歩がてら、近所で開催中のス-パー主催のフェアを見に行ったら、主に食料品のサンプルを配りまくる太っ腹イベントでした。まさか丸ごと缶コーヒーや犬用シャンプーのボトルが貰えるとは予想してなかった(@_@) 嬉しい、でもむっちゃ重い。ダブル荷物運びで、筋肉痛になってしまいました。超自業自得w

 ショッピングカートや車輪付きの大きなクーラー持ってる人も多く居ました。プロか!?開催者側は、試して美味しいから買おうって消費者がなるのを期待?私が行った時はオープン前で犬を連れててもフラフラ歩けましたが、直ぐ混み始めたので退散。でも30分程で既に、会場入口でもらった大きなエコバッグがサンプルで満杯。そして、家までは上り坂...orz それでも途中放棄せず根性で持ち帰るワタクシ。

 いつも主張(?)する通り、「安い・もらう・タダ」が大好きなのに、会場の半分も見ずに撤退したのは、絶対配らなきゃならないノルマがあるのか、在庫一斉処分を兼ねているのか、通りすがりに問答無用で渡されて重くてかなわんから。プロテインとか私飲まないから要りません、じゃ、誰かにあげて!って具合。とはいえ、お店で見て気になってた缶コーヒーはしっかり各味もらってきた。早速、試してみて、うん、買わなくてよかったと思った(←逆効果)。オーガニックの犬用シャンプーや歯磨き粉は普通に嬉しい。

 長い列を警察がテープ張って列を管理していたのは、野菜や果物の無料配布でした。朝から並んでいたのか、私が通りかかった時には、建物一周では済まないほどの長い列。自分は並ぶだけの根性もないし、犬も連れていたけど、何を配っているのか興味津々なので尋ねたら、コーンやピーマン、アボカド、りんご、バナナ、サラダパック等だって。なんか、配給を思い出してしまいました。

 と、朝から重いカバンを家まで持ち帰り、肩パンパン。そこへ、午後にまた本を買って、完全に筋肉痛。関西弁でいう「みぃ入ってる」状態。この「みぃ(身?実?)」の中身は、オノレの強欲です…orz


 ところで、今週は「レストラン・ウィーク」でした。コロンバスでも年にニ回ありましたが、市内の協賛レストランが自慢のメニューをお得なセットで振る舞うんだって。一瞬ときめいたけど、3コースのセットメニューが、36ドル、もしくは46ドルって…高っ!!世間はインフレなのに、向かいの高級イタリアンも、一階のステーキ・レストランも平日・週末に関わらず席が埋まっています。うわー、素敵、行ってみたーい、って店の前に貼ってあったメニュー観たら、バブル期の東京みたいな値段で卒倒しそうになったよ。あるとこには、あるのか… ぜひ、そんな皆様で経済を回していただきたい。マニ車もびっくりってくらいグルグルやってほしい。

アメリカ唯一の全国新聞紙であるUSA Todayの記事によると、昨年と今年の8月を比べた時の食料品のお値段は:
  牛乳含む乳製品   +16.2%
  シリアル、パン類   +16.4%
  卵            +39.8%
  バター、マーガリン  +29.3%
だって。

 確かに実感として、牛乳はそれ程じゃないけど、卵の値上がりはひしひし感じます。たまにしか買わないけど、お肉も高くなった気がする。スーパー行って、お会計額に驚くのは、物価の高い街中に引越したからだけじゃなかった。無料の食料品に沢山の人が並ぶのも当然かも。一人暮らしの私は、バナナ一房、アボカド5個入り袋を貰っても持て余すから、列を横目に感心してられるけど、子育て中だったら並んだと思う。

 高級レストランが繁盛する一方で、無料の果物・野菜に長い列ができる。中には、ここで節約したから、その分をレストランで楽しむって人もいるかもしれないけど、この2つのグループでベン図を描いたら真ん中部分は薄~いと思う。「格差]という言葉が、重くのしかかるような気がしました...



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ミュージカル ハミルトン

 職場まで歩いて5分!これほど有難いことはないのですが、街中のお家賃は高うございます。通勤のためのガソリン代が要らないことに加え、ランチに家に帰れる(ついでに犬を散歩に連れ出しておくと安心して帰りに寄り道できるw)、食料品買出しも、図書館も徒歩圏内、節約、セツヤク、節約!大阪のおばちゃんの面目躍如!

 なのですが、街の暮らしは誘惑が多いざますよ。劇場が近くにあるんで、ほいほいチケット買っちゃいますわよ。お昼ごはん何日分やねんっ!?!と、突っ込みながら、ブロードウェイ・ミュージカルの「ハミルトン」みてきました。コロンバスの公演は切符買えなかったのね。ここでも、もう売り切れてるだろうなってダメ元で見てみたら、まだ私的に良い席=高すぎないけど、最後列とか端っこじゃない席が買えました。夜の公演だって、お向かいだから無問題。駐車場代もゼロ。なんという贅沢!

 既に観た方たちに、予め曲を予習したほうが楽しめると教えてもらったので、切符を買ってから毎晩せっせとYouTubeでサントラ聴いて備えました。ディズニー+の劇場中継映画もありますが、最初にベストキャストで観ちゃうと「なんか違う…」ってなるかもよ、と、いう意見もあり、中間取って、音楽は予習、舞台は先入観なしで見ることにしました。

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 さすがの人気作品だけに、会場は満席でした。音楽、振付け、ライティング、演出、本当に一瞬たりとも目が離せない。素晴らしかったです。後から劇場中継版も見ましたが、ナマとPC画面の大きな差だけでなく、正直、今回のキャストのほうが良くない??って、思っちゃったくらい。見終わった後は、なんだか気持ちも体も怒涛の波に押し流されて、頭が漂流してたです。

 オリジナル・キャストはアレクサンダー・ハミルトンがリン・マニュエル・ミランダ御本人、イライザ・ハミルトン夫人は「モアナと海の伝説」のモアナ役だったフィリッパ・スー。カリブからの移民、ハミルトンを、同じくプエルトリコからの移民であるミランダさんが歌い、ニューヨークの裕福な名家の令嬢、イライザを中国人の父と白人の母を持つフィリッパ・スーが演じました。今回、私の見た2022年ツアーでは、メインのハミルトン、第三代副大統領のハミルトンの親友にしてライバル、アーロン・バー(Aaron Bur)、初代大統領、ジョーシ・ワシントンは黒人のキャストでした。

 ラファイエット侯爵(Marquis De La Fayette)と、第三代大統領、トーマス・ジェファーソン(二役)は、韓国系のDavid Park。ええとこの出であるラファイエットとジェファーソンのチンピラぶりは、劇中でも美味しい役です。ハミルトンとジェファーソンの議会での討論はラップ・バトルで見所の一つですが、キレが良くて素晴らしかった。物凄い早口なのに、セリフがはっきりと聞き取れる。ダンスのステップも複雑だし、誰にでもできる役じゃなさそう。アンサンブルには、日系(?)のYokoyama Sayuriさんの名がありました。

 中継版は字幕付きで見ました。中継版は、舞台では見えなかった役者さんの表情が見られるのがいいですね。それに、一人暮らしの家の中なので、カラオケ状態で一緒に熱唱しつつ踊れます(ヲイヲイ)。ウチの長所は、元オフィスビルだけに防音が鬼!実はショーの間中、隣りに座ってるお姉さんが一緒に歌を口ずさんでたんです。私はアンタの歌を聞きに来たんじゃない!彼女の声を聞きたくないから、ずっと前のめりで見てたわ。ミュージカル観劇ルールの一つとして、一緒に歌わない!を加えてほしい。劇場中継だけではなく、映画化という噂もありますが、実現してほしいものです。アンジェリカ役はビヨンセだったら素敵だな。

 アメリカに来てすぐ、英語学校の宿題でハミルトンのことを調べたのですが、きっかけは、お札の人たちの中で一際男前だから(#^.^#) 首都D.C.の財務省前に立ってる銅像もかっこいいv お札の人という事しか知らなかったけど、その出自、移民でありながらアメリカの建国の父となり、色々と浮名を流した挙げ句、決闘で死ぬとか、かなり驚きの人物だった。大河ドラマの主役みたい。

 劇中では、奴隷制について語り合う場面もあります。ジョン・アダムズは奴隷を所有していなかったし、ハミルトンは奴隷制に批判的だったと言われています。過大評価ではないかと疑問を呈する声もありますが、歴史研究として新たに光が当てられるの良いけれど、キモはそこじゃない。アメリカの歴史を語る時に避けて通れない奴隷制という負の遺産を、建国の父たちの時代に語らせることに意義があると思います。華を添えるスカイラー姉妹の存在も、かなり脚色されているけど、歌って踊る歴史の教科書じゃないんだし、大河ドラマだって史実だけだったら、三谷幸喜さんも要らんし、1月中に飽きるわ~


 ハミルトンのオフ・ブロードウェイでの初演は2015年、初の黒人大統領であるオバマの時代に生まれました。翌年、2016年にオバマ大統領夫妻に招かれ、ホワイトハウスでライブを行っています。孤児で私生児、何の後ろ盾もなくカリブの小島から寄付でニューヨークにやって来た若者が、その才覚でワシントンの右腕として上り詰め、国の基礎を築いた事実は、ポスト・トランプ時代の今だからこそ語り直される価値が増していると思います。最初から、多人種を取り入れたキャスティング、ヒップホップで語られる「建国の父」たちの物語は、「リトル・マーメイド」のアリエルが黒人とか、「ウェストサイド・ストーリー」や、ミランダ自身の「イン・ザ・ハイツ」での、ラティーノ役はラティーノだけで映画化という流れを、超越しちゃった。

 劇中で「海の向こうの小さな島」と揶揄される英国、時折出てくる巻き舌なジョージ三世(この役だけは常に白人みたい)も、たまたまエリザベス二世逝去直後だけに、コミック・リリーフである英国王の歌詞が重く感じられます。この時代に、この劇を見られてよかった。リン・マニュエル・ミランダさん、あんたホンマに天才!!この時代に生きててくれてありがとう。

 

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チキンダンス踊りながら考えた

 色々と考えさせられたセンターを出て、世界最を記録したことのあるチキンダンスに参加したかったので、オクトーバーフェストで盛り上がるエリアへ。今、シンシナティで公演中のブロードウェイ・ショー、「ハミルトン」のキャストが音頭を取ったチキンダンスの様子は、地元TV局のニュースサイトから見られます。私は後ろの方にいて、全然見えなかったので、ニュースで見た。チキンダンスって何と思った方も、これを見ると、何だ、これか~って、なると思う。

地下鉄道センターとのギャップが凄いけど、様々な苦難と努力の歴史を経て、アジア人の私もこの国で一緒に腕組んで踊ってられる有り難さ。とはいえ、日本人が見たら、このコロナのご時世にマスクもせずに、何をワヤワヤしておるのだ!と、お叱りを受けそう。コロナが猛威を振るい会社が閉鎖中も、なぜか毎日出勤して会議に出ていた私には、もう、何を今更…なのだわ(←恨みを根に持つタイプかも) バイデンさんはコロナウイルスのパンデミックは終わったって言ってるけど、ない、ない、それはない、って、思うわ。

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センターの窓から見下ろしたフェスティバル

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メインステージでのどかな民族ダンスが始まった

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ドイツの盆踊り的な?と、思ったら大胆な振り付けに

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おまけ、寿司ブリート。海苔巻的な何か?ごめん、パス...orz

 シンシナティがビール飲んでチキンダンスを踊っている頃、イギリスでは大英帝国の終焉を見届けたエリザベス女王の国葬準備が粛々と進んでいました。アメリカでも関心は高かったけれど、むしろ日本のほうが報道は多いのではないかと思えましたが、天皇皇后ご夫妻が参列なさったのが、国民の興味を一層引いたのかも?イギリスも、アフリカ、インドを植民地化し、人的資源と天然資源を搾取し、奴隷化し、支配した国でした。女王の逝去により、新たな君主が立ち、何かもが、これまで通りといかないでしょうし、はからずとも王制の見直しをせざるをえない状況になるかもしれません。

 アメリカではトランプが白人至上主義を煽ったおかげで、逆に黒人差別や過去の奴隷制見直し反省しようとする兆候が広まりました。昔のことだから見ない、見えない、知りませんは通用しなくなり、バイデン大統領は1921年にオクラホマ州タルサで起きた黒人コミュニティーでの破壊と住民虐殺を追悼し、奴隷解放記念日の6月19日を国の祝日に定め、反リンチ法(人種差別に基づくリンチを憎悪犯罪として罰する法案)に署名しました。イギリスでも、奴隷商人の名を関した大学の建物等が改名されたり。

 今は70年を治世した女王に喪して、その生涯が讃えられていますが、暫くの後には冷静に過去70年を振り返る動きも出てくるのではないかと思います。その時、イギリスの君主制と連邦構成国との関係はどう動くのでしょうか。共和制以降への動きを取り始めた国も多いと聞きます。そして、顧みれば皇室制度を保持している日本も他人事ではいられないのではないでしょうか...?


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国立地下鉄道自由センター

 今日は、国立地下鉄道自由センター(National Underground Railroad Freedom Center)へ。今日は全米のスミソニアン系博物館の入場が無料の日だったのだ。実は、こここは毎月第3と5日曜日は入館無料なので明日も無料ですが、ずっしり重そうなので、混んでいない時に静かに見たかったのです。

 地下鉄道地下鉄道 (秘密結社) - Wikipediaとは、本当に汽車が走っていたのではなくて、19世紀に南部州から奴隷制の廃止された北部州へ逃げる黒人奴隷たちを助ける秘密の市民組織、または、その逃亡路のことです。オハイオ川対岸のケンタッキー州は奴隷州ですが、オハイオは奴隷制廃止州なので、川を渡れれば自由を手に入れることができる。オハイオに暫く留まる人もいれば、ここからカナダを目指した人も居たそうです。そのオハイオ川に面して、対岸を見据える位置にある、この2004年開設の新しい博物館は、現代の奴隷問題も含めて、多くのインターアクティブな展示に加え、短編映画を上映する劇場が各階に複数、復元された実物の奴隷小屋も展示されています。

  まずはエレベーターで3階に上がり、最初に「From Slavery to Freedom(奴隷から自由へ)」の展示へ。明かりがついて現れたのは、これから新大陸へと運ばれる人々とスパニヤードのブロンズ像でした。

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波の音と会話付き

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いきなりズシンと来る

 自由のために命をかけた人々と、彼らを助けるために尽力した人々のエピソードが豊富に紹介され、じっくり読んだら一日中かかりそう。インターアクティブな展示が多く、あなたが逃亡奴隷ならどうする?という選択式のゲームをしたり(私は隠れ家のサインである窓にろうそくの立っている家があった。どうする?で、入るを選んで、実は罠でした、で、捕まって南部に送り返されました)、色んなクイズ形式の展示があったり。

 アメリカの初代ワシントンから15代までの大統領(16代はリンカーンで奴隷制廃止された)で、奴隷を持っていなかったのは、第二代のジョン・アダムズと、その息子、第6代のジョン・クインシー・アダムズ、そして、もう一人、第8代で評判の悪いマーティン・ヴァン・ビューレンの3人だけ。この人は、アメリカ生まれの最初の大統領であり、アンドリュー・ジャクソンの国務長官でした。奴隷制度に反対してるわけじゃないけど、持ってなかっただけ、らしい。

 数編の短編映画の上映もありましたが、上映が30分毎で上手く時間を合わさないとなりませんが、同じ時間に複数のフィルムを別の会場で上映してるので、こっち観てから、あっち観て、とはいかない。開始時間を少しずらしてくれたらいいのにって思いました。私は、アニメーションの3部作と、ネルソン・マンデラのフィルムを見ました。マンデラさん、国連で演説する前に事務局ビル内でちらりとお見かけしましたが、むっちゃ背が高かった!マンデラのフィルムの最後は、オバマ前大統領の力強い演説で締めくくりでした。オバマさん。やっぱかっこいい。

 展示の中でも圧巻なのは、実物の奴隷小屋です。ケンタッキー州のタバコ農家が、元の小屋を納屋で覆ってタバコを干すのに利用していたので保存状態が良く、解体して博物館内に運び込み復元したそうです。ただし、木材の間に石を積み重ねた小屋は重すぎるので、石の部分はしっくいだけで再現されていますが、絶対に逃さん!という強い意志を感じます。

 1階は女性と子供、2階は男性。トイレは小屋の隅にある壺一つだけで、皆、手を鎖で繋がれているので、トイレに行けるのは一日のうち2回だけ。ここから35人程度を南部に一ヶ月近くを費やして連れていき、売っていたそうです。一ヶ月も荒れ地を歩きづめなので、その頃には足に筋肉がついて見栄えも良くなっている。これを年に4回繰り返し、当然ながら奴隷商人は大金持ちだったそう。

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丸々復元された奴隷小屋

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同じ階に展示されている巨大なキルト

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逃亡ルートの地図

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 この橋の向こうはケンタッキー州です。気軽に歩いて渡れる距離がかつては自由との境界でした。
正面のつり橋は、私の部屋の窓からも見えるローブリング橋。奴隷制廃止の翌年、1866年に開通。19世紀に、これほどの技術が進んでいたことも驚きですが、その頃に未だ奴隷制が残っていたのも驚きです。もっとも、制度としての奴隷制は憲法上は廃止されても、差別は150年以上を経て、未だに根強く残っているのですが…


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シンシナティのオクトーバーフェスティバル

 シンシナティのオクトーバー・フェスト、Zinzzinatiが始まりました。オハイオの他の街、デイトンやコロンバスでも、なぜかオクトーバーフェスティバルは9月。オクトーバー(10月)なのに?って、いつも思う。シンシナティのフェスティバルは全米最大、世界でも本場ミュンヘンに継ぐ規模なのだそうで、カレンダーに丸を付けて楽しみにしていました。初期のシンシナティはドイツからの移民が多かったので、様々な影響が残っているそうです。だからおっきな人が多いのかも…

 お祭りは正午のホットドッグの衣装着たダックスウンドのレース、ウインナードッグ・レースで始まります。是非見たくって、早めのお昼休憩取って、会場へ。以前から、シンシナティのオクトーバーフェストのお噂は聞いていて、行ってみたいけど、シンシナティまで行くのも大変なら、駐車場を見つけるのに苦労しそうで躊躇っていましたが、お昼休みに歩いていけるようになるなんて、なんてラッキー!

 会場に着いた時には、レースもたけなわ。沢山の人垣で、これは無理かなって思いながら、背伸びして首伸ばしてたら前に入れてくれた人が居て、一人入れてくれたら、次々、ほら、前に来なって、結局最前列で2レース見れたよ。皆、優しい、嬉しい。チビはたまに得する時がある。

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ケチャップたっぴりなとマスタードたっぷりな子

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飼い主さんたちも楽しそう

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ワンコたちも笑ってるね

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ゴエッタ(ドイツ風ソーセージ)食べるために、6900マイル離れた東京から来た、とあったので、
私は大阪から来たよ、と、書き足した(←ロングショットだが嘘ではない)

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甘いパン。ぐるぐる巻いていくのが、ドイツ菓子のバウムクーヘンに通じるものがある?

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明日は皆でチキンダンスうぃ踊るので、にわとり帽を売る人も

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しかし私はウインナー・ドッグ帽を買った

 まだ準備中の屋台が多かったけど、食べ物の販売は少し始まってたので、ホットドッグ(食べるほう)とポテトパンケーキを買いました。油っぽそう…と、おもったけど、どっちもおいしかった~!ので、退社後にも行ってみた。

 未だ、そんなに人出も多くなくて、どの屋台でも、ほぼ並ばずに買えました。ザワークラフトたっぷり乗ったソーセージのホットドッグ食べて、ポテトパンケーキも食べて、ジャイアント・パフ(おっきなシュークリーム)食べて、またホットドッグ食べて、ポテトとチーズの入った餃子みたいなのの(名前忘れた)食べて、シナモンスティック食べて、ストュリューデル(フルーツパイみたいなお菓子)買って帰った。お昼はマイサーモスに冷水を入れて持参(セコッ!)したけど、夕方は、オレンジ・ビールって軽いビールも頂きました。オレンジジュースとビールの中間みたいな味で微妙だった…次は普通のビールにしようと思った…


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マクロな経済をミクロに語る

 昨今の円安、なんだか、あれよあれよという間にどんどん下がる一方でビックリなのですが、この機に日本の電子書籍サイトで読みたかった本を買うと、ドル建ての金額がニヤニヤするお値段。今、日本に行ったら、いつもより贅沢できそう、でも、飛行機運賃が結構なお値段ざますわ。燃料が高いから仕方ないか…orz プーチンめ

 米労働省の発表によりますと、8月のアメリカ消費者物価指数(CPI)が、また8.3%アップしたそうです。伸び率は鈍化しました、と、言われても、スーパー行って、牛乳や卵の値段にすら絶句だわ。しかも、「半導体不足による生産の停滞が続く自動車や家賃は上昇が続きそう」らしく、いや、半導体不足で自動車生産が安定せず新車のみならず中古車の値段が高騰するのは、自分も自動車部品の会社に勤めていたからよく解りますが、なんで家賃もついでに上がるんですか?ニューヨークでは、月の家賃が一気に千ドル以上アップとかって聞きましたが、もう異世界じゃないですか!今どき流行の「なろう」でいうと、
 転生したらホームレスになった
じゃないですか!

 正直なところ、連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ抑制のために利上げを図ってるのは、個人的には有難い。老後資金は乏しい年金に頼ってますので、今の長期金利、3%ちょっとじゃ、物価上昇に全く追従できない。煽りを食って円安が続きそうなのも、日本のアマゾンや電子書籍の値段が前より低くて嬉しい。コミックス一冊が税込み4ドル。今どき、4ドルじゃコーヒーも買えませんよ。フォーのお店で、食後のベトナム・コーヒーを我慢したら、お釣りの来る値段ですよ。うっきー!(←凄いドヤ顔である)

 かつては、日本から本を取り寄せると、為替レートと送料で、元の値段の3倍を超えてたのに。紙の本の方が絶対的にいいけど、送料無料で日本発売と同時に読めるだけでも技術の進化に感謝です。待ってる間に、ついネタバレ読んじゃった~!も避けられるし。

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最新刊、発売日にゲットv



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ムーン・フェスティバル

  中月の名月の今日、家の近くの広場でMoon Festivalがありました。この広場は私の部屋の窓から見えるので、何かやってるみたしだし、ちょっと覗くつもりが、子供たちの中国古典舞踊やボリウッド・ダンス、中国の4弦琵琶や古琴の演奏等、見応えあって二時間ほどうろついてました。中国や韓国の伝統衣装を着た子供達も居て可愛かったよv

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中国でも、お月様といえばウサギなんだ~

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優雅です

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古典の悲恋物語の踊りだって

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ヒップホップに乗ってインドの伝統的ダンス。今どきだなぁ~

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ボリウッド・ダンス

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ラストエンペラー+西太后になってみたり(ガウンは皇帝、帽子は后なのw)

 タピオカティーの販売は列が長~~~くて諦めたけど、うちわに印刷された中華な絵柄に塗り絵したり、月餅のサンプル味わったり(実は味にバラエティーがあったのね)、小規模なイベントだったけど楽しかったわv



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レインマンのあの場所

 寄り道、ディキシー・ターミナル。

 映画、「レインマン」で、裕福な父の遺産を相続できなかった主人公、チャーリー(トム・クルーズ)が、遺産3億ドルの信託金の行方を尋ねた銀行のロビーとして登場します。ちょろっとしか出ないけど、その豪華さが伝わる場面。

 本来は、その名の通りターミナルで、1921年に市街電車の終着駅、株式取引所兼オフィスビルとして建てられました。建物上階は今もオフィスとして使われているので入れませんが、一階のアーケード部分は自由に写真を撮ることも出来ます。壁と床は大理石、丸天井はベースが鮮やかな水色で、市電駅らしく子供が色々な動物に乗っている絵のメダリオンで飾られています。めっちゃ豪華!

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鉄道駅、気切符売り場のサイン

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入り口から既に豪華

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正面玄関を中から

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地下へ降りる階段は立入り禁止。下のコンコースはどうなってるのかなぁ

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ずっと見上げて首痛くなった

 「レインマン」は1988年公開ですから、トム・クルーズ26歳。かわいい~!!

 20代半場の青年を「かわいい」と思う自分にトシを感じますが、公開時に見た時には、自分も20代半ば。電車の窓の向こうのレイモンド(この役でアカデミー賞を受賞したダスティン・ホフマン)がテレビに夢中で、窓の外のチャーリーに気付かないラストシーンを切なく感じましたが、今見直すと、チャーリーは2週間後にはシンシナティに行くから、また会えると言ってるし、レイモンドはその言葉を繰り返していた。そして、チャーリーは笑顔で電車を見送る。もしかして、チャーリーは今の危なげな仕事を畳んで、シンシナティに移住するのかも。チャーミングなイタリア人のガールフレンドも一緒に。そんな予感のする暖かなエンディングでした。見直してよかった。


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sirowaniko

Author:sirowaniko
アメリカ生活も30年超え、NY、MA、DC、TX,CO、CA、OHを経て、今は南部のジョージアに犬猫と住んでいる普通のおばさん。蚊と蚤とトランプ一味以外の生き物が好き。

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