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コタツで読書

 金曜の夜は、劇場客席案内係のボランティアで、「トッツィー」の2回目を見ました。前回は2階席でしたが、今回はオーケストラの真横のドア。役者さん達の表情もよく見えました。アンサンブルのダンサーさんたち、失礼だけど近くでお顔を見ると、意外と若くはないみたい??でも、あれだけキレキレに動けるの凄い!一層、尊敬の念が… でも、内容が大人向けすぎて、小中学生っぽい子供さんも観客にいたのが他人事ながらちょっと心配。息子たちが中学生時代に、「ほぉほぉ、懐かしのトッツィーかぁ」って、前知識なしに連れて行ったら、慌ててたと思うの。映倫があるように、舞台にも「大人向け」とかの指針があっていいと思う。

 前の夜が遅かったので、朝寝した土曜日は、犬の散歩を兼ねて図書館へ頼んでいた本を取りに行きます。犬連れなので、ドライブスルーの窓口に歩いて行って渡して貰うの(^▽^;) 今週の借りてきた本はこちら。

R_IMG_1873.jpg

 中身を調べず、表紙も見ずに、検索かけて「日本語」ってだけで借りるので、スリフトのお店と同じような「何が出てくるか判らない」、闇鍋みたいなお楽しみがあります。

 「首里の馬」は、高山 羽根子さんの芥川賞受賞作。私は小川洋子さんの作品が好きなのですが、どこまでが現実なのか判らない曖昧な世界観、静けさ、硬質な文章等、とても「小川洋子さんっぽさ」を感じました。読み終わっての感想は、「うーん、純文学」。高山さんは、SF作家としてデビューした方なのだそうで、それを知ると、なるほどと妙に納得した気分になって、寝る前にベッドの中で、果たして小川洋子さんはSFなのだろうかと延々考えてしまった。夕方にコーヒーを飲んだのがまずかったか...

 「神様の休日」には、やられた!だって、たまたまなのに読んだのが3月11日。あの大地震で家族を失った男性の再生の物語ですが、もう涙、涙。しかも、実話だなんて。普段なら手に取らないタイプの題名で、内容も知っていたら読んでなかった。だって、絶対に泣くもん。あと引くもん。もう12年にもなるのですね。ニュースを見ても非現実的すぎて、何の感情もわかなかったのは、9-11の時もそうでした。その時は「ふーん」で、少し経ってから急にどーん!と、来る感じ。

 電車に乗っていると、窓の外を駆け抜けていく知らない町の家の一軒一軒、マンションの窓の一つ一つ、みーんな誰かが生きてて、それぞれの問題や幸せや悲しみや怒りや喜びがあるって不思議で。多くの生き物の命や無生物が、ある日突然押し流されて消失してしまったという事実は、未だ私には、現実として捉えられないように思います。むしろ、事実から無意識のうちに逃げているのかも。だから、こういう、知らない町の中の1軒の事実を知ると、その重さに負けてしまう。

 気分変えなきゃ!と、「花ひいらぎの街角」を読み始めたけど、美味しそうな描写が多くて、夜に読むもんじゃなかったわ(^^;) なんか違和感があるので調べたら、シリーズ物の6冊目でした。一見さんお断りな本ではなかったけど、やっぱり、シリースの前の本で主要登場人物はおなじみという前提があって100%楽しめるのかな、という気はしました。ほっこり系かと思ったら、結構チクチク来た。

 図書館本、先週借りた中にもあったけど、何冊も出ているシリーズの真ん中編一冊だけって、なぜ?って思いますね。先週借りた「恋歌」はカバー表紙が上下逆についていたので、多分日本語の分からない人が取扱ってるのでしょうが、選書は誰がしてるんだろう?コロンバス周辺の日本人学校があるワージントン市の図書館の日本語蔵書は、わたしが寄付した本が図書館本になってたことがある(ちょっと嬉しかった)ので、寄付された中から状態のいいものは書架行きかもだけど、栞の位置やページのめくれ方から、開いたのは私が最初かも?と思う本も意外と多いのです。何が基準なのか興味あるなぁ…

 英語本2冊は、シンシナティに関する本。「失われたシンシナティ」は、長年住んでいて、今は無くなったお店やまちの昔を知る人にはとても面白いだろうと思いました。写真も多いので、全く知らない私がパラパラしても興味深かったけど。もう一冊は、名前からしてガイドブックかと思ったら、コミュニティーに関するエッセー集。元々の住民を追出して地価を上げ今の繁栄があるって論調が主なので、最近来てダウンタウンに住んでる、「外から来たプロフェッショナル」な私は、どうもすんません、ですよ。


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Comment
わにさんのところの図書館のお話に興味津々です
受け取る本も館内に入れない事情がある時は
ドライブスルーのサービスもあるんですね^^
車を手放したときにどうやって図書館通いをするか
一大事の心配事です(*;^-^)ゞ
小川洋子さんのご本、ファンです^^

私もTV で映る景色の一軒一軒に
悲しみも時には絶望も、病気の不安もいろいろあって
暮らしが営まれてるのだな~という思いが押し寄せてきて 
無駄なところで疲れています(〃艸〃)  
れもん様
笑える姿なのですが、ドライブスルーの窓口には人がいるので、徒歩で本を受け取りに行くのです。図書館は現在改装中なので、早く書架に入って実際に本を選べるようになりたいのですが、改装終了予定が聞くたびに遅くなっているような...orz
 去年の夏には、今年の春ごろって聞いたのに、最近では、今年中に終わればいいな、だって。

そうなんです!通り過ぎる人々、TVの中の家々、それぞれにドラマがあるって思うと、無駄なところで疲れる~!
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sirowaniko

Author:sirowaniko
アメリカ生活も30年超え、NY、MA、DC、TX,CO、CAを経て、今はオハイオに犬猫と住んでいる普通のおばさん。蚊と蚤とトランプ一味以外の生き物が好き。

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