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トルコ大統領選、エルドアン当選

 決選投票にもつれこんだトルコ大統領選でしたが、28日の選挙の結果、現役のエルドアン大統領の続投が決まりました。2001年に公正発展党(AKP)を結成、2002年の総選挙で圧倒的な勝利を得て、トルコの首相になって以来、20年以上権力の座に居る彼が、後5年間、トップの座に居座ることになります。この決選投票で敗れた、野党統一候補のケマル・クルチダルオール氏との得票差は微々たるものでした。方向転換を望む国民も多いということかと思います。

 ここ暫くのアメリカ内で注目されていたのは、デフォルト問題と、このトルコの大統領選の行方でした。悲しいことには、G7もバイデン大統領を始めとする首脳の広島原爆記念館見学や記念等への花輪の贈呈も、影に隠れてしまってスルーされちゃった感じ。なぜ、トルコの選挙がアメリカでそんなに注目されているかという理由は、エルドアンがアメリカにとって目の上のたんこぶ的なうっと-しー存在になっているから。

putineldogan.jpg

 その理由は、エルドアン大統領のロシアとの距離です。トルコはNATO加盟国ですが、ロシアのウクライナ侵攻を受けて、スウェーデンとフィンランドは長年の軍事的中立から、NATOへの加盟を申請をしました。欧州諸国は諸手を挙げて歓迎しましたが、NATO加盟国ではあってもEUの一員ではないトルコは、トルコに害なすテロ組織が北欧を活動の足場としており、容疑者を引き渡さないことには承認しないと反発。フィンランドとは譲歩しましたが、スウェーデンの加盟はまだ認めていません。NATOへの加盟には、「全会一致の合意」(北大西洋条約第10条)が必要です。トルコは、この二国の加盟承認をアメリカからの支援を取り付ける交渉材料としたいと目されているのです。で、アメリカにとっては厄介な存在であるワケなのです。

 僅差とはいえ、国民の指示を得て後五年の任期を得たエルドアンですが、誰であれ20年も権力の座に就いていたら、その権力の基盤を強固にすることに尽力し、権力にしがみつくようになるでしょう。実際に、エルドアン下の体制は独裁的であり、膠着した状態のトルコ経済は低迷している。トルコは親日国でもあるし、あたし、イスタンブールとカッパドキアには死ぬまでに行ってみたいと思ってるので平穏であってほしいわ。野良犬、野良猫に優しい国としても有名だし、好きな国よ。


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Author:sirowaniko
アメリカ生活も30年超え、NY、MA、DC、TX,CO、CA、OHを経て、今は南部のジョージアに犬猫と住んでいる普通のおばさん。蚊と蚤とトランプ一味以外の生き物が好き。

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